チューリングラブ
🦈🪼
チューリングラブ
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#違法音源じゃないです #恋してマーメイド #声劇 #お魚さん
🐟スペシャルアフターライブその②🐟
【チューリングラブ】by雨、海月
🐳「今年はなんと会長副会長自ら盛り上げてくれます!」
⛵️「学食無料を獲得するのはやはり息のあったこのコンビなのか!?」
素敵なご本家様
『チューリングラブ』
https://youtu.be/L-MVk5I6wjo?si=60cS0wiYnI5ag6Gx
お借りした伴奏の作成者様
ぐっち様
https://nana-music.com/sounds/0569f967
【キャスト一覧】
(敬称略)
🦈仁平雨(じんべい ざめ)cv. asakac
〔 https://nana-music.com/users/8736363 〕
🪼三頭海月(みず くらげ)cv. 海咲-misaki-
〔 https://nana-music.com/users/579307 〕
『Q.E.D.に辿り着くには』
「「証明しよう♪シンプルなQ.E.D.♪」」
色とりどりのサンゴライトが見えるステージで僕と海月は無事最後のフレーズを歌いきった。
「お疲れ様、雨。」
喝采の中フラフラと舞台袖に下がると海月が声をかけてきた。
「お疲れ様…いやまさか…僕がこのステージに出ることになるとは…」
文化祭の一大イベントであるこの学食無料をかけたステージ。本来であれば会長である僕は運営として司会にまわるはずなのだけど…
「会長自らが盛り上げるのって大事でしょ?濱先輩もそうだったじゃない。」
「まさかサプライズでその濱先輩が参戦してくるとは思わなかったよ…さては海月、僕らに黙っていたでしょ?」
「さあ、何のことかしら?ふふっ♪」
サプライズゲストが全てを掻っ攫っていったのは別の話として…やけに海月が上機嫌だ。
「そんなに楽しかったの?」
「ええ、だって雨と歌えたんだもの。」
ニコリと笑うその顔は以前とは変わりどこかいたずらっ子ぽさを秘めている。
例の魚子ちゃんの件が終わってからずっとこんな感じだ。以前よりグイグイくるというか、自分の気持ちを素直に出すようになった気がする。
「言ったでしょ?私諦めないから覚悟してね、って。」
そう、あの後実は海月から宣戦布告をされたのだ。何対してか?それはまあ…『僕を惚れさせること』。
僕が言える立場ではないのだけど…最近の海月は一体どこから知識を仕入れてくるのか積極的なのだ。
「海月、変わったね。」
「そう?魚子さんとノミのアドバイスのおかげかしら。」
「あの二人の仕業か…」
思わぬところで犯人判明。さてはあの子達面白がってるな…
「雨、早く後夜祭いこ?」
「はいはい、全く…。」
そんな海月に振り回さながら、たくさんの『好き』をもらいながら時はあっという間にすぎていき、僕らは卒業を迎えるのだった。
________________________
🦈雨、🪼海月、⚓️一緒
🪼あー、恋の定義がわかんない
🦈まずスキって基準もわかんない
🪼要は、恋してるときが恋らしい
🦈客観? 🪼主観? ⚓️エビデンスプリーズ!
🦈愛は計算じゃ解けない
🪼まず普通の計算も解けない
🦈要は、そんな状態が愛らしい
🪼アイノウ? 🦈ユーノウ?
🪼もう大抵の事象において Q があって A を出して解けるのに
🦈勘違って間違って 解のないこの気持ちはなんだろう 🪼(検証 is 不明瞭)
⚓️DAZING!! モーションは相対性にステイ
⚓️チューリングラブ 🪼見つめあったって解けないメロウ
⚓️ワットイズラブ 🦈いま 123 で証そうか
🪼言葉で生み出すクエスチョン 🦈(クエスチョン!)
🦈ハートで高鳴るアンサー 🪼(アンサー!)
⚓️測ったって不確定性 ぼくらの BPM
⚓️チューリングラブ 🦈宙に舞ったって信じないけど
⚓️フォーリンラブ 🪼いまは ABC すらバグりそうだ
🦈なんでか教えてオイラー 🪼(オイラー!)
🪼感想きかせてフェルマー 🦈(フェルマー!)
⚓️予測不可能性 いま触れてみる
🪼さあ証明しよう ⚓️(証明しよう)
🪼間違いのないように
🦈証明しよう 🪼(証明しよう) 🦈この感情全部全部
🪼証明しよう 🦈(証明しよう) 🪼正解があるなら
🦈証明しよう 🪼(証明しよう) ⚓️シンプルな Q.E.D.
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高校卒業後、僕らは同じ大学に進んだ。
僕は将来会社を経営したいと考えているので経済学部へ。
海月は海洋生物に優しい素材の開発がしたいそうで理系の学部に進んだ。
同じコロニーとはいえたくさんの学部がある。
一緒の授業は学年共通の必修くらいだ。
例のアプローチも大学生活が忙しくなったのか減ったように思える。
それはそれで海月が充実しているということで良いことなのだけど…なぜだろうか、欠けている感じがしてしまう。
いやいや僕は何を考えているんだ。とにかく、これから行われる新入生パーティに行かないとだ。
…なんて思っていたのだが、用事が長引いてしまい到着が遅れてしまった。もうとっくに会は始まっているはずだ。
人混みをかきわけ、先についているはずの海月をさがす。
うーん…これだけいるとなかなか見つからない。
しばらく会場を動き回っていると一角に一際うるさい集団を見つけた。
どうやら先輩方がお酒を飲んで騒いでいるようだが…なんだか嫌な感じだ。
こういう人達とは関わらない方がいいと思い立ち去ろうとすると…
「…ざ、め…?」
そこから聞こえてはいけないはずの声が聞こえた。
「海月!?なんで!?」
海月は先輩方の輪の中にいて一緒に何かを飲んでいるようだった。しかし明らかに顔が赤く、なんだかポワポワしている。まさかあの様子…酒を飲ませた!?
こいつらさては、新入生を狙って悪事を働くって噂の…?
「何だよお前、邪魔すんなよ。」
「何?海月ちゃんの彼氏?」
「…ざめ…は…」
一人の男が海月の肩に手をやる。こいつら明らかに下心を持って海月を狙っている。
そうわかった時、僕の身体は反射的に動いていた。
「海月に触るな!!」
海月に触れた奴の腕を捻り上げ、その隙に海月を引き剥がす。
護身術を習っていて良かったと今日ほど思った日はない。
「はあ!?何なんだよお前!」
「海月は!」
そう、やっと、気付いたんだ。
「海月は、僕の大切な人だ!!」
いつの間にか彼女がこんなにもかけがえのない存在になっていたことに。
海月を抱き寄せ、きっと奴らを睨みつける。
「…チッ、何だよ男持ちかよ。」
腕を捻り上げられたのもあってか奴らは思ったよりすんなりひいてくれた。
とりあえず、荒事にならずに済んでよかった。
「海月、海月。大丈夫?」
「んにゅ…」
腕の中の海月はポワポワしていてとても眠そうだ。…これはパーティどころじゃなさそうだ。
「海月、帰ろう。」
「ん…」
僕がおぶろうとすると海月はすんなり応じ、すぐに僕に身体を預けてすやすやと寝息をたて始めた。
どこか懐かしい背中の温かさを感じながら僕は海月が暮らしているマンションまで向かった。
…が、問題はここからだった。
「やだ。ざめ、だっこ。」
「え、ええ…?」
部屋についたはいいが海月が全く離れてくれない。
「く、海月…?ほら、部屋、着いたよ…?」
「や。ざめも。」
「いや、でもそれは…」
「いっしょ。」
そんな感じで仕方なく部屋に上がることになってしまった。
「ざめ、こっち。」
「え、いやちょっと」
「こっち。」
「あああはいはい…」
果たしてこれは酔いゆえなのだろうか。
海月さん、一応僕も男ってわかってるのかなあ…
改めてあいつらに何かされなくて良かったと感じたが今の状況も相当問題である。
これは今後海月にお酒は飲ませられないな…
「…ざめ、いっしょ。うれしい。」
「ちょ海月」
海月が急に抱きついてきた、ちょっと酒の勢いとはいえこれは後々まずいのではないでしょうか海月さん。
「えへへ、ざめ、だいすき。」
そう笑顔で言い残し、僕に抱きついたまままたすやすやと寝息をたて始めてしまった。
…ここまできたら僕はもう何も考えたらいけないと思い海月をベッドに運んだが離してくれない。
翌朝が怖いなあ…
そんなことを考えていたら海月の温かさでなんだか僕も眠く…
「はっ…?え、えええー!?」
耳元で響いた叫び声により意識が覚醒した。
しまった、いつの間にか寝てしまったみたいだ。
「えっ、えっざっ、ざめ…えっ!?」
「…オハヨウギョザイマス」
目の前にいる海月は昨日のことをよく覚えていないのか状況が理解できないようで真っ赤な顔で狼狽えている。
…ああ、捕食される前ってこういう気持ちなのかな。
「ざ、雨の馬鹿ー!!!」
そうして爽やかな朝に激しいヒレ打ちの音が響くのだった…
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