レジェンドアイドル編 プロローグ
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レジェンドアイドル編 プロローグ
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某月某日。
ミアによって会議室に集められたTwinkler+Twinsメンバーたちは、少し緊張した面持ちをしていた。
と、いうのも。ミアの表情が微妙なものであったからだ。
🔖「皆さんお集まりいただきありがとうございます。…あの、嬉しいお話と嬉しい…?かもしれないお話があるんですが、どちらから聞かれますか?」
真面目で堅い印象のあるミアが、無表情のままメンバーたちに問う。
🛍「ええと…嬉しいかもしれないお話ということは、少なくとも悪い話、ではないんですよね?」
ミアはミレイの質問にううん、と小さく唸ると、少ししてから口を開いた。
🔖「そうですね…もしかしたら悪い話に感じるかも、とだけ…」
🐈「えぇ…ど、どうする?嬉しい話のほうから聞いちゃう?」
🍮「でも嬉しい話聞いてから悪い話聞くっていうのも、なんか嫌じゃない…?」
ミアのはっきりしない言い方にモヤモヤしながら自分の意見を言うメンバーたちだったが、ミレイの上手い立ち回りによって、すぐにどちらにするかが決まったようだ。
🛍「悪いかもしれない話からでお願いします」
🔖「分かりました。……うちの事務所から、Twinkler+Twinsの公式ライバルグループのデビューが、決まりました」
ミアがそう言い終えると、会議室は静寂に包まれた。
🍰「ライバル、グループ……!!」
🐕「す、すごい!!私たちの、公式のグループができていたんですか!?」
リカとリリは思わずといった様子で立ち上がり、きらきらとした笑顔をミアに向けた。
🔖「え、は、はい…。あの、ライバルグループ、嫌じゃないんですか…?しかもデビュー直前まで知らされてなかったんですよ?」
🐈「まあ確かに、思うことがないとは言いませんけど…。でもやっぱり、公式ライバルができるほどおっきくなったんだなって気持ちが1番大きいです!」
💍「あたしもです!ファン取られちゃうかもしれないとか不安はありますけど…、取られたら取り返します!!」
ミアは口を薄く開けたまま彼女たちをまじまじと見つめていた。
まさかここまで喜ばれるとは思っていなかったのだ。
そんなミアに、1番近い席に腰掛けているミレイが話しかけた。
🛍「意外でしたか?」
🔖「は、はい…」
🛍「ふふ、そうですよね。…でも、私たちはたくさんたくさん、いろんな思いや経験を積んできましたから。…ライバル意識より、仲間意識のほうが強いんだと思いますよ」
🔖「…なるほど」
ふ、と漏れる笑みをそのままに、ミアは声を張った。
🔖「それでは嬉しいお話もさせていただきます!」
ミアの一言でピタッと静まり、皆が聞く姿勢になる。
こういうところが、この子たちは偉いのよね____そう思いながら、再度口を開く。
🔖「Twinkler+Twinsの皆さんが、"レジェンドアイドル"受賞候補に決定しました!!!」
🌟「え!?!?」
🍮「レジェンドアイドルって…あの!?受賞候補に上がるだけでも大変な…!?」
🐈「すごいすごいすご〜〜い!!!」
会議室の盛り上がりは最高潮になり、ミアも自然とニコニコと微笑む。
レジェンドアイドル候補になっただけ、といえばそうなのだが、候補になるだけでもたくさんの条件があり、かなり難しい。
もちろん候補になってから受賞に至るまでも、多くのライバルと戦う必要があるのだが…。
🔖「…皆さんなら、きっと…ううん。絶対、受賞できますよ!!」
ミアはそう、自信を持って言えていた。
1番近くで見ているミアの言葉を受け、メンバーたちの表情がさらに明るくなる。
____その日、彼女たちは喜びを分かち合い、さらに努力を重ねることを誓った。
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