ステラ
Leo/need × 初音ミク/Covered by🔫クララ
ステラ
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第3話🔫編「既にたどり着いている答え」
「辞めるか辞めないかってそんなに悩むもの?さっさと辞めちゃえばいいのに」
「悩むものだよ。思い入れはあるんだから…」
この任務中はあまり考えないようにしていたことを魔物に言われ、クララは重いため息をついた。
クララは、銃使いとしての失敗が一度もないエリートだった。
必ず討伐しなければならないクエストでは、自分の持ち場に来た魔物を一匹残らず的確に倒し、危険度の高いクエストでは、完璧な作戦を考えたうえでパーティーの者と協力してこなしていた。
誰かのミスもしっかりとカバーし、自分の敵もきちんと倒す。
そんなクララだからこそと頼まれる依頼や相談に、自分の存在価値を見出していた。
そして同時に、一度でも失敗したら手のひらを返すように皆離れていくんだろうなと怯えてもいた。
___彼女が初めて失敗をしてしまった日は、あいにくの雨だった。
クララたちのパーティーは、学園ギルドの長直々に"危険度が高く失敗が許されないクエスト"を受注した。
内容は危険度の高い魔物を必ず倒せというものだった。
いつもより時間をかけて話し合い、ある程度のダメージ計算をして全員の体力が切れないような完璧な作戦を立てた。
転移装置でその場所に向かうと、いきなり皆雨に濡れた。
「雨か…そしたらこの作戦だね」
雨用の作戦で動くことを決め、遠くに見える巨大な魔物の影に近づいていく。
やがて魔物の近くまでくると、奇襲役が攻撃を仕掛けた。
魔物はそちらに気を取られ、クララ達に背を向ける。
彼女達は声をかけるまでもなく、ピッタリと息の合った戦闘をした。
順調に魔物を弱らせ、計算上のとどめとして、クララが至近距離で魔物に銃を撃つ。
魔物はばたりと倒れ、クララ達は一息ついた。
魔物を倒し切った確認をし、クララが魔物に背を向けた、その瞬間。
「クララ危ない!!!」
殺気を感じ取ったクララはなんとか避けようと素早く身を反らしたが、大きな爪がクララの背を引っ掻いた。
「ぐ…!!」
クララが撃ったとどめはとどめになっていなかったらしく、魔物は残る力で動き始めた。
クララは初めて失敗してしまったことに絶望し、呆然とした。
ダメージ計算と体力計算が間違っていたのだ。
現に魔物よりこちらの体力のほうが足りないように見える。
クララは背中の痛みも忘れて夢中で魔物に銃を撃ち込んだ。
しばらくして今度こそ魔物が倒れ、パーティーメンバー達はやっと一息をついた。
「クララ大丈夫?あなたが失敗するなんて初めてじゃない。今日はゆっくり休みなさい」
メンバー達はそう言ってクララを労ったが、数日後にはパーティー脱退申請を全員が提出した。
クララの描く作戦を信じられなくなってしまったのだそうだ。
完璧という称号を剥奪されたクララは、暫く学園ギルドの低レベルのパーティーメンバーを迎え、小さなクエストをこなし続けていた。
作戦を考えようとすると手が震えたが、ダメージ計算や体力計算をしない陣形だけの作戦を考えることはできた為、それだけをやり続けていた。
そして彼女は少しずつ銃使いを、冒険者を辞めたいと思うようになっていったのだ。
「こんなふうにウジウジしてる時間がいちばん勿体無いのもわかってる。でも、なかなか決断できないんだよね」
「そうなんだぁ。時間がもったいないね!」
そう言って笑う魔物に、クララは真っ直ぐ銃を向けた。
「まあ、ここから無事に帰んないと決断も何もできなくなっちゃうからさ」
「え」
言葉を発する機会を与えず、素早く銃を撃った。
「この問題はあたしの問題で、答えはもうわかってるの。余計なお世話」
クララは少し疲れたようにため息をついた。
to be continued…
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「ステラ」
🔫クララ(cv.おそら☁️)
夜鷹のように高く 空を駆けて往けたら
綺麗だって囃されて 特別になれたのに
そう、俯いた目には 憧れしか映らない
誰かの書いた地図じゃ 灯る場所は探せない
あぁ、僕らの現状は いじらしくフラットして
気を抜けば明日が 昨日になってしまう
これはそう 今日を諦めなかった故の物語
風切羽響かせて 空を目指して
惨めになって嫌になったって 輝いてる夢を
叶える羽は とっくのとうに生えていた
吐き出す 息が白冷めて 声も聞こえなくなって
燃え上がる体温が 夜空を焦がすまで
誰よりもっともっと向こうへって 羽ばたいた星の一瞬を(wow…)
あぁ、夜空はずっと待っている
灯る日を待っている
ずっと ずっと ずっと…
。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。
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