🎤≪歌旅日記≫🏃 【29】
◆訪問地
沖縄県那覇市 首里琉染
沖縄県那覇市 沖縄県立博物館・美術館
沖縄県那覇市 那覇市歴史博物館
沖縄県沖縄市 みやんち
今回のテーマは、「琉球古典音楽をモチーフとした本楽曲になぞらえて『琉球王朝の雅』を訪ねて失われた首里城を探す旅をして、宮沢氏がナレーターを務める『時の首里彩画』をリスペクトした動画にて本楽曲を4部に分けて表現する」です。
第2回目の本サウンドは『琉球王朝の美術・芸術』として、琉球王朝の美術や芸術、伝統工芸などをテーマに那覇市内の博物館や伝統工芸店などを巡った。みやんちはおまけ。
『時の首里彩画』
https://youtu.be/Nv5FgKlxYVQ
宮沢氏がナレーターを務める沖縄の地方局のミニ番組。現在、シーズン2が放送中。
それでは『時の首里彩画』の宮沢氏ナレーション風に。
「古の調べが響き渡る時、その絵は描かれる。ニヤの首里彩画。」
「今日は『墓標』前部の後半の調べに乗り、琉球王朝の 美術・芸術の色を探しにいきます。」
≪歌旅について≫🏃
今回の歌旅については、緊急事態宣言による博物館・美術館の臨時休館に悩まされた。今年の沖縄は未曽有の新型肺炎の感染増で、緊急事態宣言の解除が延期延期延期で知りたい芸術、体験したい伝統文化になかなか行けなくて。
その分、樋川とか御嶽とか生活の一部になっている遺跡を優先して旅をしたけれど、私の表現の根幹が「テーマ楽曲の舞台や要素を体験した上で表現」なのでこの『墓標 ②』の歌唱表現については停滞していた。
前回同様に巡った訪問地をなるたけ割愛して羅列する。時系列ではなく動画の展開順にて。
●沖縄県那覇市 首里琉染
今回のテーマの歌旅にて最初に巡った訪問地。紅型の老舗でサンゴ染めが独特。快く撮影させてくれた。このお店はいまは亡き中山門という守礼門に同クラスの門の跡地であり、さらに真壁殿内という琉球王朝時代の高級女官の神殿及び住居の跡地でもある。その祭壇が店内2階にあるが、言葉にできない圧があって撮影せず。
●沖縄県那覇市 沖縄県立博物館・美術館
5月から始まった緊急事態宣言が7月に緩和された際に休館明けがあったので、喜び勇んで3日連続で来館。撮影の可不可を職員さんに仰ぎながら、「万国津梁の鐘」の本物や数百年前の美術骨董品を撮影していった。で、実際に動画作成をすると撮り直したい構図があって再来館の必要が発生したのだが、まさか開館まで3ヶ月近くかかるとは。とはいえ、来館者のほぼいない博物館を撮影できた奇蹟に感謝する。
●沖縄県那覇市 那覇市歴史博物館
たまたまネットニュースかなんかでその存在を知って、別目的の早朝撮影後に来館。こちらも緊急事態宣言で長く休館だった。琉球王朝時代の王様の王冠(レプリカ)というハイパワーアイテムの撮影に成功。
●沖縄県沖縄市 みやんち
新型肺炎蔓延の第5派の長かった緊急事態宣言の明けた初日に来店。当初は三線協会にある宮沢モデル三線を動画に使用する予定だったが、諸事情によりみやんちにある宮沢氏の三線に変更。友人の三線職人に作ってもらった三線だとか。
実は11月まで変更・追加の撮影の旅を行っていたが、その入れ替えは取り止めて『琉球王朝の美術・芸術』を探す旅を終了した。この旅を思い立ってから4ヶ月間を経てようやく納得。
この旅で私が特に探していた“色”は「琉球王朝の朱と金」だったが、結果として納得のいく出逢いができて本当に良かった。また、先にも触れたが、私の独占状態の巨大な博物館なんて奇蹟としか言いようがない。この瞬間しかない動画の数々を撮影できて感無量である。
≪動画について≫🎥
今回のメインとしたのは『鐘』。動画のコンセプトが固まっていない段階で、琉球の歴史ある鐘を探す旅から始めた。
結果的に琉球王朝の発展と栄華を象徴する「万国津梁の鐘」をキーアイテムに出来て良かった。この鐘のイメージから、石造り⇒首里城⇒朱と金のコンセプトに繋げられた。
動画と写真の展開は前回の『墓標 ①』と同じくしてる。撮影で苦労したのは、博物館の展示品のショーケース越しの撮影。スマホとガラスの摩擦率の関係でスムーズにスライドできないし、距離が開くと映り込みが発生するし。
今回の企画の最終点を見越して、王と王妃の象徴をここで展開できたのはよかった。とはいえ、実は王妃の着物じゃなくて女官のものなんだけど。
伴奏製作の意気込みと連動して、最後は三線の動画で締めようと決めていたがなかなかインパクトある納得いく締めにならず、みやんちの営業再開を待って宮沢氏の三線でラストにした。
この②までは曲調の淡々とした雰囲気に合わせて、動画や画像の繋ぎはあえてザクザクさせている。あと、動画のパンの速度も速度を遅くしたりして、曲のスピードに合わせてる。ただそうするとカクカクしちゃうのがやや難かな。
後述する伴奏製作で目指した「追憶の崇高な緊張感」のイメージに沿った、博物館の展示物の荘厳さとほぼ無人のコントラストの動画も収められて、視覚的に『琉球王朝の美術的伝統文化と栄華の歴史』を表現できて大納得である。
≪伴奏について≫🎼
ここからはいよいよ私の伴奏製作。daiさんのサウンドを土台にkanakoさんとの共同製作。
前に『沖縄に降る雪(acoustic)』をkanakoさんと共同製作した際に、『あの海へ帰りたい』から始めた私の『沖縄に恋した宮沢和史祭り』にもっと説得力を持たしたいという欲が出て、『沖縄に降る雪』の懸け歌としての本楽曲を表現したいと持ちかけた。
まず、原曲準拠でいけば琵琶の音色を重ねることにはなるが、それだと先の①とあまり変化がないなぁということで、『No Control Tour』のピアノアレンジverにしようとKanakoさんに提案。
墓標 No Control Tour ver
https://youtu.be/YhczYf_vBm8
正直なところ耳コピ前提の無茶な依頼であったが、kanakoさんはこれに真摯に向き合い見事に「追憶の崇高な緊張感」を表現をしてくれた。
そして、原曲では歌の後すぐに後部が始まるのだが、daiさんの元伴奏の進行は前部前半なのでそれを生かすべく「ライヴverの前部前半と後半の繋ぎ間奏のピアノを入れて欲しい」とkanakoさんに依頼してそれに三線を重ねた。
daiさんの音色の違うギター2本、kanakoさんのピアノ、私の三線と重ねたことで、先の①と比較して「厚さ」「奥行」を「煌めき」でもって表現できたかと思う。最後の三音の音量がやや小さいのが悔やまれるところだが、全体の完成度は良いのでこれで採用。
最後に、前部前半のイントロを前半と後半の繋ぎの間奏にすべく、kanakoさんに「電子ピアノで琵琶の表現をしてイントロに重ねて欲しい」という更なる挑戦の表現を依頼した。後日にアップする④の伴奏製作にて培ったkanakoさんの電子ピアノによる他楽器の表現の集大成となり、打鍵表現とは思えない素晴らしい琵琶表現が完成した。
その後で、本サウンドに原曲の前部と後部の切替の印象的な琴表現を入れようと試しにやってみたが、場面展開なく衝撃音だけが残るので不安感が増すとのことでボツにした。結果的にその方が動画と連動した余韻を残すことができたので納得である。
≪歌入れについて≫🎤
当初はトラック録音にて歌入れを実行しようとしていたが「スピーカーから出る歌声をマイクで拾う」という作業ゆえに音質変化が著しく、ここまでの美しい伴奏が仕上がったなら改めてマイクに歌入れしようと歌い直した。
先の①はテスト歌唱であったがゆえに思うままに歌いその荒さが勇ましくもあったが、今回はサウンドとビジュアルの仕上がりが繊細であったので柔らかく表現することを目指した。
琉球文化の雅といえば「朱と金」であり、それを施した着物などは一つの象徴であるので、声の表現としてイメージしたのは「絹糸」。二胡に鉄絃と絹絃があるらしく、先の①が鉄絃なら今回の②は絹絃の表現にしようと思った次第である。
二胡&中胡 鉄絃と絹絃の違い
https://youtu.be/3CZxeHG92r4
特に高音域の表現については、二胡の弓と絹弦が擦れる様子をイメージして、全身の力を抜いて声量を抑えて喉の微妙な筋肉の動きに集中して歌った。それにアリーナエフェクトを75%ほどかけて、奥行きと悠久の歴史の追想感を演出。
歌トラックはdaiさんの元伴奏の音量を最小にして歌入れして製作するのだが、今回のように通常通りの録音を久々にやってみるとやはり、伴奏の世界観が歌声に響き、自身の力量ではなかなか越えられない壁をポーンと飛び越えさせてくれるものだなぁと実感。理想以上の歌い方ができて納得である。
素敵な伴奏にて歌わせて頂きましたdaiさん、また、共に伴奏を製作してくれたkanakoさん、ありがとうございます。
daiさんの伴奏が原曲に忠実であったからこそ、こうした納得のいくアレンジ表現をすることができました。
また、楽譜もなくパターンも不規則なピアノを完璧に表現してくれたkanakoさんの熱意から宮沢氏の表現への愛の強さを感じました。
≪最後に≫🔔🔨🌌🤝
私が伴奏製作を進める場合には視覚的イメージがベースにあって、それを目指して音色や音量のバランスを構築していくのだが、共同製作ということになるとそれを共有するのはなかなかに困難である。
なので、これまで自分の為だけにあった歌旅のコンセプトに「kanakoさんに琉球王朝の歴史・文化を伝える旅」を加えて、これまで以上に細かく旅の記録をTwitterにアップして旅の感想なども個別にじっくり伝え目指す表現のイメージの共有に努めた。
その甲斐もあって、私もkanakoさんもサウンド・ビジュアル共に納得いく表現ができて本当に嬉しい。
次回は『琉球王朝のおもてなし』の色を探しに行きます。お楽しみに。
※トップ画像は、沖縄県立博物館の女官の琉装の後ろに展示されていた扇子。派手だなぁ。
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Comment
2commnets
- ニヤ☆ゆっくり聴きnanaさせて下さい〜💦☆
- kanakoまずこのピアノ🎹を弾いたのが半年以上前だということに驚いてます∑(゚Д゚) アップするまでにかける時間に、ニヤさんのこの曲に対する強い想いが伝わってきました。 視覚イメージを旅で提示してもらえるなんて、弾く方からしたらかなり贅沢体験でした。 弾いててとても楽しいです。 Twitter上のニヤさんの歌旅ツイートはかなり貴重で面白楽しいから、沢山の方にみていただきたいなぁ。 私もこの曲はもう、いくら聴いたか分からないくらいの曲なので伴奏製作を一緒にすることができ、その上こんなに素晴らしい歌と動画とキャプションで仕上げてくれてとても嬉しいし、心から感謝です😊✨