第5章 26話
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第5章 26話
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勧誘を受けながらも無事教会へと辿り着いた2人。ここにお医者さんのお友達がいるらしいが、話は聞けるだろうか……
「ここで間違いない。湖も近くにあるし……
ところで…シスターはどこにいるんだろう。」
「……シスターに会いたいの?」
「わっ…!え、えっと……」
「……時雨、です。」
「天使…?」
「……堕天使です。うっかり堕ちちゃって…。」
「どうしてここにいるんですか…?」
「…シスターが、戻してくださるって仰ってたから……。天界に戻れるまでここでシスターのお手伝いをしてます…。」
「そうだったんですね。早く戻れるといいですね。」
「……………はい。」
「今日はここにいたのか。時雨。」
「あ、あなたは…?」
「あたしは焦。時雨を迎えに来た死神だ。」
「し、死神…!?」
「もう堕ちているから魂を刈り取るのは簡単なはずなんだけど、時雨の魂は何故かずっと刈り取れていないんだ。」
「あの……刈り取らないっていう選択肢はできないんですか……?」
「その選択は難しい。ちゃんと迎えにきたからには来てもらわないといけないんだ。次こちら側に来る人をえらい人が決めているから、あたし達はそれに従わないといけないんだ。」
「そんな……」
「死期は早めることも出来なければ遅らすことも出来ない。今じゃないと駄目なんだ。」
「あ、あの…………」
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