この街に名物を
nazna
この街に名物を
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依頼が舞い込んできた…今回は情報屋としてなのか、移動販売としてなのか…?菓子折りを持ったニフがキョロキョロしながらクロエへと近づく。
「あの、今お話大丈夫ですか?」
まだ彼女は勤務中ではないのだろうか?首を傾げつつ、客が引きだす時間の訪問だったので、クロエは快くニフを迎えた。
「あぁ、本当に助かりますぅ」
胸を撫で下ろし、少しずれた眼鏡を指で戻す。クロエは水筒に入れたお茶を差し出して自分用の椅子をニフに譲り、自分は露店のカウンターに腰かけた。
話はこうだ。理事会加盟国の販売部門の成長を把握したいとの事で、商業のデータと通貨の動向をレポートにまとめ、そして問題なのは…
「街の名物を持ってこいと言われたのです!最も売れる、我が街の代表の品…!!ブレイザブリクは技術の街、アヴァロンは一級品や高級品が揃う街…それぞれに特徴があるのですが…キリエは『商業』そのものが特色なんです!その中で名物って言われてもぉお!!」
あうぅと呻き声を上げて頭を抱える。あたりを見渡すと確かに多種多様な店が賑わっている。商品は選び放題だが、それが逆に名物が何であるかをぼやかしてしまっている。なんでもあるが、なんの街か?と言われたら…クロエは納得した。
「そそそ、そこで!です。色々な街を旅して商品を扱っているクロエさんなら、きっとキリエの名物が何か分かると思ったんです!報告まではまだ少し時間があるので、是非情報を頂けたらと!!」
この街を知り尽くしている担当理事会員が、余所者を頼るとは…クロエは小さくため息をついた。
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名物を教えてください。
(明確にこの商品であるとアンサーに書き込む事も可能)
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