◆師匠と弟子◆

台本◆ゆきだるま◆師匠(タチバナ)弟子(紫音)

あー、タチバナさんもイケメン ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 師匠「俺の造った人形を見て、夫は泣きながら絶叫したよ……死体にしか見えない人形を見て、自分が漸く妻を死なせたー殺したことを思い出したみたいだった。そんなことすら忘れてしまうくらいに狂気に陥っていた人間を正気に戻すことがどういう事か、君にわかるか？君ならどうする？愛したひとの最期の願いを叶えようとして、いつの間にかその人を殺していたと、気づかされたら」 弟子「……僕なら……生きて、いられません…」 師匠「……夫もそうだった。彼はそのあと、自分の喉をかき切った。俺の目の前で」 弟子「師匠……」 師匠「何の罪もないあの人を殺したあいつは地獄に堕ちるべき人間だ。そうなってしかるべきだと思っていた。だから俺は何の躊躇もなく、自ら命を絶たせる方法を選んだ。でも、あいつが死んで、思い出した」 弟子「何をですか…？」 師匠「あいつが妻を殺して、その中身まで調べ尽くしていたこと。でも恐怖で記憶から無くしていたんだ。それを思い出した。ーだから、俺の技術は、あいつが手にいれようとしてできなかったもの…人を殺して、手に入れた技術だ……」 弟子(それが師匠の技術……師匠を…地獄に落とした……) 師匠「……それを知ってもまだ、君はこの技術で、人を救えると思うのか？」 弟子「………僕…は……」 #ゆきだるま台本 #二人声劇 #二人声劇台本 #ファンタジー声劇 #ファンタジー台本 #掛け合い #なべこぴあの