◆師匠と弟子◆
台本ゆきだるま◆弟子(紫音)師匠(タチバナ)
◆師匠と弟子◆
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かーつーぜーつー
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
弟子「………ー僕は、貴方の弟子でいたいです」
師匠「…はっ…(気が抜けたように鼻で笑って)…冗談だろう?……俺を憐れんでるのか?」
弟子「いいえ。でも、貴方の技術はそれだけで得たものじゃない。僕が見た貴方の人形は、どれも生き生きとして、輝いているものばかりだった。貴方はそれまで汚いものにしようとしてる」
師匠「ーそれは」
弟子「助手をやっていたなら……その頃から培ってきたものもある筈じゃないですか。それこそ貴方の大切なひとから、教わっていたんじゃないんですか?人形造りを」
師匠「……」
弟子「でも人形造りを綺麗なものにしてしまったら、罪を償えない。苦しむ行為にしないと、贖罪にならない。だから貴方はそれから逃げてるんだ」
師匠「……俺の罪を……赦してくれる人間はもういない…っ。逃げるしか、なかった。それにどう言い繕っても、俺の技術には、人を殺して手に入れたものがあるんだー」
弟子「………僕が一緒に背負います」
師匠「…なんだって?」
弟子「確かにそれも一部にあるのなら…僕もその罪を背負います。……師匠、貴方の言った通りですよ。
………聞いたこと、確かに後悔しました。でも絶望するくらい、僕は……貴方の技術に、惚れ込んでるみたいです。…だから、もう一度言います………僕を弟子にしてください」
師匠「………っ」
◆師匠が掠れた声で、僕の事を弟子くんと呼んだのが、聞こえた。
#ゆきだるま台本 #二人声劇 #二人声劇台本 #ファンタジー声劇
Comment
2commnets
- 紫音こちらこそです すごく人間らしい師匠、好きです
- 紫音BGMお借りしました、夏無し さん! 台本お借りしました、ゆきだるま さん! コラボさせていただきました、タチバナ さん! ありがとうございました!