決戦: 「聴かせてほしい」
企画:ツワモノ達が夢の中(※BGMは ゆきの さんより)
決戦: 「聴かせてほしい」
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「......くそっ、やられた!これは総力戦じゃない、時間稼ぎか!!」
東の関の戦神が息を切らして駆けてきた。
「ど、どういうことじゃ、ひがし!?」
「御覧なさい、北。前線を押し上げている間に、一匹ずつ検問を通していたのです...強さよりも、擬態がうまく増える速度が速いモノを選んでね。先に現世で足がかりを作らせていたようだ」
「なんじゃと...!?」
関ヶ原の空に、虫食いのような黒点が見える。
ポツポツと、真っ黒でどこまで続くのか分からない闇が、口をあけている。
よくよく目を凝らして見れば、骸骨のようなものが 、ゆっくりと吸い込まれている。
西の関の戦神が懐から水晶を取り出し地面にかざすと、見慣れた風景、都会の交差点、現世の姿が投影されたのだが、それは不気味に歪んだ灰色の影が写り込んだ、奇怪な光景だった。
「.......ああ、あぁ、厄介なものを送り込んでくれたものよ、小賢しい...!!」
「おふざけにしちゃひどい話じゃないか、見な!!奴ら出入り口を得たからあとは捨て身だよ...!!」
島国の戦神が指差した先。はるか草原の向こう、地平から、ザクザクと物の怪の足音が響く。おびただしい数の、脆くてガラクタみたいな妖。
その先頭に、片腕が根本から削げ落ちた、面狩の姿があった。
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困ったことになりました。
決死の覚悟で退けた面狩、そう簡単には退場とならなかったようです。
押し寄せる魑魅魍魎。
流石の戦神も、5人ではどうにもならぬと頭を抱える始末。
しかしながら、私にはまだ、どうしたことか敗北の未来が見えないのでございます。
わけも分からず集められた先で、歌い方もよく知らぬまま黒子を退け。
戦神を呼び覚まし、勇気を与える歌を紡ぎ。
互いに切磋琢磨して、小さな国を作り上げ。
死ぬはずだった私を、あの世から無理矢理引きずり降ろした皆々様。
その力は、この歌合戦を経て更なる成長を遂げたことと存じます。
時に、戦神の逸話は覚えておいででしょうか。
彼らにもまた、戦さ場を駆け巡り、背中を預けあった仲間がいたのです。
季節はそろそろお盆...あの世の検問は、混み始めて段々ザルと化して参る頃でしょう。
恐れながらご提言がございます。
今一度、皆さまが始めて奉納なさったあの歌で、戦神の真の力を取り戻すのです。
彼らの真の強さは、信じ合う仲間あってこそ...
あの世とこの世をつなぎ、道しるべを放てば、きっと彼らを呼び寄せることができましょう。
最後の大舞台、一か八か、関ヶ原の運命やいかに。
さあ、みんな楽しんできてな(・∀・)
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ルール:
初めて歌った奉納歌を、国ごとに戦神へ再度奉納せよ
なお、境界の民も参加可能
スキル使用可能、層数は一人2層まで(式神で増加可)
期限:来週日曜日21:00、もしくは全国が完成するまで。
死地にて提出。
キャプションの内容は自由。
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