夢はまだ続いている。
--
夢はまだ続いている。
- 6
- 2
- 0
「あの子は多分、
ニュースで「良い子だったけどね〜」とか言われるわよきっと。
そりゃそうよね。
自分押し殺して、
他人に合わせるのばっかり上手くなって、
親が白い目で見られないように、
あの町だけで上手に生きられるようになった。
私この間ね、
私の家に置きっぱだったあの子の鞄に、
やけにキラキラした汚れを見つけたことがあって。
なんだろうって思ってよく見たら、ラメだったの。
ほら、キラキラしたやつ。
でね、ちょっと好奇心で、
あの子のカバン漁ってみたら、
奥の方にラメ入りのマニキュアがあった。
それと、まつ毛をクルンってさせるビューラー。
あの子おしゃれ興味あったんだってそこで初めて知った。
私はね、
貴方に期待してるのよ。
私の友達を奪った貴方に。
私が知ってるあの子は全然良い子じゃない。
アイス私の分まで食べるし、
ソファには靴下脱いで横になる。
それに、
漫画貸したら開いたところを下にしてトイレとか行くの。
多分、まだまだあの子は悪い子よ。
今度愚痴を聞かせてね。
愚痴の数ほど、あの子は貴方に心を許してる。
お金の面なら私がなんとかするわよ。
ずっと一緒にいなさい。
絶対に、あの子を離しちゃダメよ。
あ、カバン漁ったこと、
あの子には秘密ね。」
Comment
No Comments Yet.