台本「メロス走れ①」
蓮悟の台本(無音版)
台本「メロス走れ①」
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「何という王だ。生かしてはおけぬ。」
メロスは激怒していた。必ずや、かの邪智暴虐の王を除かねばならぬ。
「ネトフリを見たら出発するとしよう。」
メロスは出発の前にお気に入りのドラマを視聴した。王を殺せば命はない。死ぬ前に、どうしても視聴しておきたかったのである。
「やはり素晴らしい作品だ。これで心残りは無くなった。」
メロスは清々しい気分であった。これで心置きなく志を果たせるというものだ。メロスはブラウザバックすべく、マウスを滑らせた。
「ほう...」
しかし、メロスは手を止めてしまった。次回予告が始まったのである。
「むむ…」
メロスは目を奪われた。次回は何と、彼の大好きなアイドルが出演するというではないか。
「気になる。」
メロスは苦悩した。❝推しか義か❞…
「明日考えるとしよう。」
メロスは保留した。明日になれば良い知恵が浮かぶかもしれぬ。今日はもう寝よう。
「うーん。」
だがしかし…これ程の悩みはすぐに消えて無くなるものではない。メロスは寝れぬ夜を過ごした…
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