中編② 第4話 真実と虚構【CEA】
台本:由季 BGM:『形は無いけれど、いつまでも美しく』みわたか様
中編② 第4話 真実と虚構【CEA】
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【CEA】〈第4話〉『真実と虚構』中編②
再び応接間には五人の姿が。
ナタリー「……ペルソナをご存知ですか」
セオ「素顔を見せないっていうバンドの?」
ナタリー「えぇ。実は私、彼女たちのマネージャーをしているんです」
レイ「そんな方がどうして…」
ナタリー「ご存知の通り、ペルソナは"覆面"を売りにしています。そこらのアーティストとは比べものになりません。ですが、名前が売れれば売れるほど、ファンは期待してしまうんです。あの子たちの素顔を見たい、と」
レイ「…想像がつくわね」
セオ「そもそも…何故、素顔を隠す必要が?」
ナタリー「…秘密が多い方が魅力的でしょう?本物の実力者は顔が見えなくたって、愛されるんです。…これまで築き上げてきた彼らのアイデンティティを失くすわけにはいきません。……私はもっと、あの子たちを高みに連れていきたいんです」
オリヴァー「対価は?」
ナタリー「…私の未来を」
オリヴァー「今の地位や信頼を失ったとしても?」
ナタリー「…はい。私は…ペルソナの歌が大好きですから」
クレア「それが貴女の覚悟?」
ナタリー「…いいえ、私のエゴです」
あえて、そう言いきったナタリー
言葉とは裏腹にその眼差しは力強い。口には出さなくても、彼女が本気であることがわかった。
クレア「…!」
オリヴァー「貴女のご依頼、承りましょう」
ナタリー「!…ありがとうございます」
そして、事件は起こったのだった。
───
【PM 16:00】
たまり場であるスタジオには────
楸「な、なんで瞬が居るのー!?」
要「まぁ、落ち着かないよな」
楸「あ、ねぇ、瞬。璃蘭は?」
先に来ていた瞬に聞くが、彼は苦笑気味に首を横に振る
瞬「…見かけてすらねぇよ」
楸「…そっか」
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