【再録音】前編① 第4話 真実と虚構【CEA】
台本:由季 BGM:『ad-lib piano BGM 揺籃色』 レーニャ様
【再録音】前編① 第4話 真実と虚構【CEA】
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【CEA】〈第4話〉『真実と虚構』前編①
熱気が冷めた舞台上では、クリーム色のショートカットの女性がボロボロと泣きながら、長い黒髪の女性に抱きついている。
楸「…うぅ、璃蘭!!無事でよかったよぉ…!」
璃蘭「瞬のおかげよ。…ありがとう」
泣く彼女をあやしながら、璃蘭と呼ばれた女性は傍に控えていた男性らに向かい合う。
瞬「怪我は?」
璃蘭「…ない。あんたが庇ってくれたから」
要「まさかライトが落ちるとはな…ほんと無事でよかった」
瞬「要もありがとな。あの幕、ナイスタイミングだったぞ」
璃蘭「…その後はどうしたの?」
要「…全部演出ってことにして、続きは映画でって。…かなり無理やりだったけど」
璃蘭「…そう」
楸「…璃蘭、気にしなくていいからね。あんなの動けなくて当然だよ!あれは事故なんだから」
瞬「そーそー。むしろ、スタッフの問題だろ」
要「いや、それはないな。俺、今日の点検見てたけど、仕事には誠実な印象だった」
楸「事故、じゃないの?」
璃蘭「…もしかして、"脅迫状"のせい…?」
楸「えぇ!?脅迫状!?」
璃蘭「…静かに」
楸「なんで?」
璃蘭「…考えたくはないけど、このどこかに…脅迫状を送った人が居るんだと思う」
楸「そんな…!」
要「…用心するに越したことはないな」
瞬「…璃蘭はいつ知ったんだ?」
璃蘭「…疑ってるの?」
瞬「不安材料を消すだけだ。問題ないなら言えるだろ」
璃蘭「…本番前。マネージャーから」
瞬「…内容は?」
璃蘭「…ライブを中止にしなければ、メンバーを消す、みたいな」
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