三月と狼少年
n-buna
三月と狼少年
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幼年期:🐺三月と狼少年─Vo.RAKKO
https://nana-music.com/users/5226056
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🐺Lyric
いい感じに生きたってさぁ
これっぽっちしか稼げないしなぁ
そんな風に思いながら生きたてたって
なんかつまんないだけだから
あんたらに生き甲斐をくれてやりますか
なんて思って、嘘ついてるわけでした、あっあー
現代小説の主人公が
やれやれとニヒルを気取っていた
ちゃらけたゴシップだ、ニュースだ
どっちが嘘つきなんだって思わないか!
そんなことあんたの知ったこっちゃないかい
なぁ、夕暮れの道草みたいな今日さ
ペンが世界を救うもんか
ラブソングじゃなければ売れるもんか
そんなことよりさ この毎日悲しいのを忘れたいから
この唄歌うたびに刺さる嘘が
貴方の顔になる
風に揺蕩うままに吠えた
今もこの手に残ったまま
本当のこと 隠したこと 何も言わないままだ嘘だ
口に出せばそれだけ辛いから
僕は今日も嘘をつく、狼少年だ
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🐺Story
二人の少年は、かつて夜子や舞雪ちゃんがそうだったように、目を飛び出そうなほどまん丸にして青い本を見つめていた。本の住人たちは、ページの中をバタバタと行ったり来たりして慌てふためく。すると、静止していた少年のうち、やんちゃそうな方が腕を伸ばして本を掴みあげた。
「おれ、ひかる!よろしく!」
ページに顔を押し付けてそう叫ぶと、少年はもう1人に本を押し付けた。
「おまえも」
「ええっ、こわいよ」
もう1人の少年は、怯えたように体を縮こませて半泣きになっていた。ひかると名乗った少年は、仕方なさそうにため息をつくと、本のページを臆病な友人へと向けた。
「こっちのなきむしは、あさひ。おまえたちのなまえは?」
そこでようやく青い本も、彼が友好的な態度を取ろうとしてくれていることを察した。
『ぼくたちには、なまえはないよ』
『あおいほんってよんで』
『それか、やこちゃんにきいてよ』
恐る恐る返事をした住人たちに、ひかるくん──光くんと旭くんは、それぞれのテンポで頷いたのだった。
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🐺Tag
#のーぷのマイペース投稿
#Happy_LIFE_22
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