〈第3話〉愛と狂気は紙一重【中編①】
台本:由季 BGM:『EP02 - Night Illumination』WELCOME脳様
〈第3話〉愛と狂気は紙一重【中編①】
- 19
- 1
- 0
【CEA】〈第3話〉愛と狂気は紙一重【中編①】
クレア「…………嫌だと言ったら?」
クレアは"まだ"冷静でいようとした
ティナ「そうですねぇ。…力ずくで手に入れてみせますわ」
ティナは恍惚とした表情で笑う
そしておもむろに剃刀(かみそり)を取り出した
セオ、レイ「「!?」」
オリヴァー「物騒だね。我々には迷惑をかけない死に方をするつもりなんじゃなかったのかい?」
ティナ「勿論、皆様には危害を加えません。クレア様が私と一緒に来てくださるのなら、"ここでは"何もしません。」
オリヴァー「ここでは、ねぇ。信用できないな」
ティナ「お兄様…そうだわ!お兄様が許可を出して下さらない?そうすれば、クレア様も来てくださるでしょう?」
クレア「!」
そこでクレアは、ギリギリまで抑えていた殺意を少しずつ解放する
クレア「…ティナ。私あなたとは行かないわ。」
ティナ「……え?」
クレア「私のことが好きなら、私の言うこと、聞けるでしょう?」
ティナ「……それとこれとは話が別です。クレア様、考え直して?ここに居れば、あなたの美しい手は穢れたままだわ」
クレア「……手?…そう。ならいいわ。こんなもの」
そう言って、クレアはナイフを取り出し、手首に宛てがう──
セオ「おい!」
ティナ「……!クレア様、何を」
クレア「くだらないママゴトに付き合っていられるほど、私たちは暇じゃないの。ねぇ、私がどうして、貴女の言う、綺麗な手を汚すと思ってるの?」
ティナ「……」
クレア「私は私の意思でこの手を汚すの。この手は、この体は、すべてオリヴァーのために捧げると誓ったの」
クレアはあてがっていたナイフで、再び切りつけようと──
Comment
No Comments Yet.