〈第3話〉愛と狂気は紙一重【前編①】
台本:由季 BGM:『BGM180128 ピアノ / アンニュイ / 憂鬱』HomeMadeGarbage SoundTracks様 SE:効果音ラボ様、On-Jin~音人~様
〈第3話〉愛と狂気は紙一重【前編①】
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【CEA】〈第3話〉愛と狂気は紙一重【前編①】
神妙な面持ちで、ローテーブルに置かれた小包を見るCrime Eradication Agencyのメンバー。テーブルには、小包だけではなく、手紙が3通と、花束が並べられていた
セオ「(ため息をついて)……またかよ」
レイ「…これで5回目だわ。」
オリヴァー「開けてみよう」
オリヴァーが小包に手を掛けようとすると──
クレア「待って、オリヴァー!罠が仕掛けてあるかもしれないわ。私が開ける!」
オリヴァーの手が届く前に、箱はクレアの手に渡った。そして、ラッピングを外し、恐る恐る蓋を開けると、そこには──
ーーー
レイ「……メッセージカードと…ブレスレット?」
オリヴァー「…『束縛』か」
レイ「束縛?」
オリヴァー「ブレスレットを贈る意味、だよ」
クレア「信じられない…なんて恥知らずなの」
セオ「…師匠に送りつけるなんてありえねぇよなー」
レイ「…手彫りのイニシャルがあるわ。粗くて読めないけど」
セオ「手彫りねぇ……で?手紙は?」
クレア「『もう離さない。これで、ずっと一緒ね』って。…今までと切り口が違うわ」
箱の中には1枚のメッセージカードと、4つのブレスレットだった
オリヴァー「……最初に送られてきた物は?」
セオ「…確か、この3通です。開けますね」
セオは1番最初に送られてきたという封筒を選び、オリヴァーに差し出した
オリヴァー「あぁ」
3通の封筒を開けて、手紙を取り出すと、レイが覗き込み、それを読み上げる
レイ「…『私達は運命共同体ね』次が…『早くお会いしたいわ』、そして、『待っててね。もうすぐ迎えに行けるから。』……これ、送り主は一緒なのかしら」
セオ「筆跡から同じものと見て間違いないですよ。…しかも甘ったるい」
クレア「送り主が女だってことは確かね。香水なんてつけて、ほんと…生意気だわ」
その時──
ビッグ・ベンの音と同時に、事務所のベルが鳴った
レイ、クレア「「!」」
セオ「…まさか」
オリヴァー「"迎え"、かな。」
オリヴァーは立ち上がり、玄関に向かった
ーーー
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