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⭐僕は、先程の痛みの感覚に疲労していたのと、壱くんに、なんて声をかけたら良いのか解らず、黙っていた。それを見かねたのか、遥くんが鼻をつまみながらこう言った。
⭐「…………」
⭐僕は、遥くんに今までの全てを話した。司ちゃんの過去の記憶を見たときに揉めたこと。食堂でこえん達に襲われたこと。そして……僕の記憶が、少しだけ戻ったこと。
彼は、静かに、僕の話を聞いてくれていた。
鼻を摘まみながら、彼は声をあらげる。それを遥くんは冷静に聞き流す。
⭐「……」
⭐僕は言葉に詰まり、何も言い返せなかった。
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