21.決戦の準備
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21.決戦の準備
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翌日の朝、千歳は昨晩に見た夢を思い出して決意に満ちていた。
雨水「決まったか?」
千歳「はい。私は…凛を、鬼を助けたいです。」
雨水「当たり前だ。」
恭安「全て、おもいだしたのですね。…千歳様ならそう言うと思っていました。」
雨水「1時間後、ここを出る。各自準備する様に。」
恭安「わかりました。」
各自が準備をする為に居間を出た中、雨水と千歳は部屋に残った。
千歳「私…自分が鬼であること思い出しました。雨水が言っていた様に鬼が生きていく為、意図的に忘れていたのです。」
雨水「そうだったんだな。」
千歳「…この地を呪われた地にしたのは神でなく私達鬼だったのですね。…鬼の姫である私がケジメをつけなければなりません。」
雨水「鬼だけが悪いんじゃない。鬼を利用した俺たちも悪いんだ。」
千歳「雨水は優しいですね。……鬼は人とは違う。雨水も鬼を穢れていると思いますか?」
雨水「……いや。」
千歳「あの城にいる人が一人、私のことを救い出そうとしてくれました。私はあの人にお礼が言いたいです。穢れている私を救い出そうとしてくれてありがとうと。」
雨水「…鬼は穢れてなんていない。穢れているのは俺たちの方さ。」
千歳「そんなことはありません。…思い出せたこと、全て雨水のお陰です。本当にありがとう。」
雨水「…随分変わったな。その姿、助けてもらった人に見せてやったら喜ぶだろうな。」
千歳「そうでしょうか?」
雨水「あぁ。さて…俺も準備するか。」
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