第4章 22話
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第4章 22話
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看護師の案内を受け、どうやらお医者さんとお話ができるらしい2人。有力な情報が得られるといいが……
「失礼します。」
「あぁ、入っていいよ。」
「こんばんは。休憩時間中に申し訳ありません。」
「…おや?君達は…」
「先程病院の前で会ったんです。どうやらドクターにお話があるということで……」
「急に申し訳ありません。えっと、私は杏と申します。」
「私は紗霧です。」
「うん、よろしくね。僕は微雨。ここで医者をやっているんだ。それで…話って何かな…?」
「それなんですけど、私達はとある伝説を追っていて…私の家にいるメイドがお医者さんの友人らしく、物知りなのでなにか知っているんじゃないかと言っていたので…」
「はい。その伝説が「魔法のあめ」っていう伝説なのですが……」
「「魔法のあめ」…?あぁ、知っているよ。
実際、僕が生きている間に1度だけ降ったらしいんだ。確か……僕が小学生の時かな…」
「約10年ぐらい前……ですか…?」
「そうなるね。なんで「魔法のあめ」って知ったんだっけ……。あ、そうそう。僕の友達の親にそういう伝説を予言出来る人がいたんだ。それで友達が降るよ降るよってはりきってて……」
「つまり…「魔法のあめ」は見れたんですか?」
「いや、僕は見てないんだ。多分1箇所に集中的に降ったんだと思う。……あ」
「どうしたんですか?」
「あの「魔法のあめ」が降ったって言われた翌日、友達は手に飴玉を持っていたような……そして雨と一緒に空から降ってきたって……」
「飴、ですか……?」
「だいぶ大事そうに握りしめていたから僕はよく見えてないんだけどね。」
「その飴ってどうなったんですか?」
「それは僕も分からないな……多分食べたんじゃないかな?」
「お友達って今連絡つくんですか……?」
「どうだろう……連絡入れるより直接足を運んだ方がいいと思う。」
「直接?」
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