廃駅の話 - Ⅳ
DE FACTO-WONDERLAND
廃駅の話 - Ⅳ
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DE FACTO-WONDERLAND
デ フ ァ ク ト ワ ン ダ ー ラ ン ド
きさらぎ駅 - Ⅳ
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『とにかく今はさっきの駅に戻れ。戻っとる時に名前を呼ばれるかもしれんが、絶対に振り向いちゃいかんぞ。魔物に食われちまう。いいな…』
───────そう言って、片足のおじいさんは僕達の前から姿を消した。
忠告通りにトンネルを引き返す4人。
足取りも重ければ、空気もどんよりと重い。
まるで誰かに『帰るな』と足首を掴まれているようだ。
それに加え、
エペル「こんなにトンネル、歩きましたっけ…」
トレイ「きっと、おじいさんが言っていた魔物の仕業だろう。」
デュース「え?」
トレイ「っ、ダメだ振り向くな!」
デュース「いま…寮長の声が」
エペル「っえ、ヴィルサン?」
ジェイド「振り向いてはいけません、エペルくん」
声が真後ろから聞こえる。
いるはずも無い、聞こえるはずも無い、聞き馴染みのある声。
禍々しく、歪んだ、我々の長の声。
『ジェイド、僕を無視するんですか?』
『エペル?アタシの言うことが聞けないの?』
『デュース、トレイ、こっちだよ。』
『そっちじゃない』
トレイ「いいか皆、何があっても絶対に振り向いちゃいけない。トンネルの外だけを見て走り続けるんだ。……いくぞ!」
一心不乱に走り続ける。
必ず、必ずトンネルを抜け出せば帰れる。
そう信じて。
『エペル、こっちにいらっしゃ』
エペル「ッッ、たげ、さすねぇええ!!!!
……あれ?部屋?」
───────気がつけば、俺はベッドから転げ落ちていた。
さっきまでの出来事は夢だったんだと安堵し、胸をなでおろした。
でも、だったらなんで?
ハーツラビュルの腕章がついた上着を羽織ってるんだろう。
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【CAST】
デュース・スペード(CV:水葬)
トレイクローバー(CV:すばる)
ジェイド・リーチ(CV:YU)
エペル・フェルミエ(CV:珠紀)
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