アヤノの幸福理論
じん(自然の敵P)
アヤノの幸福理論
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Nero🍴わかば
https://nana-music.com/users/2200005
🌙.*·̩͙
思い出していたのは
また、家族の事
「アヤノはお姉ちゃんだから
皆の事、よろしくね」
赤煉瓦の壁 小さな家の中で
ひそひそ話そう 秘密の作戦みたいに
連れて来られた 三人の真っ赤な目には
大人に隠していた 過去がある
怯えた顔で 「僕は化物だから」
私は告げる 「そんなことはないよ」って
「真っ赤な色は主人公の色だから、
怯えていなくても、良いんだよ」
面白い事 悩んでは
今日もお姉ちゃんぶって
「ほら、見ていて」 赤いマフラー巻き付けた
『秘密組織みたい!』
茜色、染めて、始めよう
小さな「ヒーローのフリ」だけど
「少しでも、また笑えたら」って
今日も家族でいよう
「幸せ」を願おう、先にある未来が
どれだけ 悲しくても
「このことは秘密だよ」
楽しくて 陽が沈んだ
🌙.*·̩͙
sound🎶ぐっち 様
https://nana-music.com/sounds/xAGxGdCyyU
🌙.*·̩͙
フードを目深に被って、情報収集に徹していた。巻き込まれたくないから、情報を探りつつ逃げていよう。そう、思っていたのに。
ひとりかなしそうな顔をしているフィガロを見てしまった。どこかへと向かう先生とレノックスを見てしまった。心細げに、それでも楽しそうに微笑むヒースと。
この世界の仕組みを理解してしまっている、強い顔をしたシノを。見て、しまった。
思わず笑いが漏れた。今自分は、あの時と同じことをしようとしていた。厄災が煌々とした、アイツとの決別の夜と。
拗れきった人間関係の中で、まっすぐ前に進もうとする子供たち。せめて手を貸そう。アイツらの笑顔は、守ってやりたいからな、ひとつ自嘲気味に笑って、フードを脱いだ。
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