キリエを歩く【ジーグ】
くー
キリエを歩く【ジーグ】
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約束を果たし、ジーグは走る。1つはかつての彼との約束。1つはこれからの彼との約束。胸には過去と未来の鍵、依代銃を抱えて。
踏みしめるこの土地はジーグが生きた土地ではない。彼が生まれ育った街は、もう無い。
約束を果たし、ジーグは走る。頭に過ぎる風景…必死に追いかけた憧れの背中。必死に逃げ出した魔王の魔の手。必死に生き抜いた流浪の生活。必死に根付いたキリエと武器屋の今…。
何故ずっと走っていたのだろう、私は…。涙で前がぼやける。その目線の先に沢山の人が居る。
尊敬する親友、バトンで出会った姉弟、生業で出来た付き合い、キリエの住民、商店街の大好きな仲間たち…大好きな…。
「…そろそろと思ってたわ」
気づけば夜だった。銀の月の前で金の髪がキラキラと靡く。振り返るその顔は髪に隠れて表情が見えない。
「待たせた。ヤミィ…私は…」
ジーグは深く深く、息を吸い込んだ。
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クエストにお付き合い頂き、心から感謝致します。貴方のその手は一体何を創り出しましたか?
是非、貴方の答えを教えてください。その歌声にのせて…
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