【2人声劇】栞の恋
〇(くらむ) ●(PICO)
【2人声劇】栞の恋
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また素敵な台本をお借りしました。
邦子です。どうも。邦子です。「少しづつ」の発音、難しい...!!
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【2人声劇】「栞の恋」
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〇夏。古本屋で出会ったあの人は、どんな本を読んでいたんだろう。
●『この本が好きです。Y.T.』
〇『難しい本ですね。K.K.』
●『はい。しかしこの本は、僕に様々な事を教えてくれたので。』
〇栞を通して、少しづつ、少しづつ言葉を交わし、私は姿の見えぬその人に恋をした。
●『貴方に、会いたい。』
〇『私も、会いたい。』
(0:59あたり)
〇「70年以上も前に死んだ…? 神風…特攻隊…
そんなはずない…だって、私は今まで!!」
〇「…!!」
〇最後に挟まれていたのは、栞ではなく手紙だった。
(0:43)
●『手紙を通してではなく、貴方と真にお会いしたかった。…僕にはこの戦争は無意味なものでした。しかし今は、貴方を守るという目的が出来た。
勇気を持って、空へ出ます。』
(0:29あたり)
〇「ダメ、行っちゃだめ…!! 」
●『心麗しき貴方に、幸多からんことを。』
〇「お願い、行かないで…ッ!!」
●『心より願う。』
〇「私は、貴方を―――!!」
(0:15)
●『追伸、庭に金木犀の花が咲きました。
この香りが、貴方に届きますよう。
共に送ります。』
〇今年も、金木犀の香りがする。
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金木犀の香りを嗅ぐ度、思い出す。
これは、本の中で出会って、本の中でお別れした、
私の恋のお話。
〇23歳 加川 邦子(かがわ くにこ)
たまたま訪れた古本屋で、本に挟んである栞の文字を見つける。自分も栞に文字を書き返事をした。
●24歳 帯刀 耀一朗(たてわき よういちろう)
太平洋戦争末期、フィリピン沖の連合軍駆逐艦に突撃し死亡。生前、1冊だけ著書を残した。
1冊の本の栞を通して言葉を交わす2人。
お互いを知って行くにつれて邦子は声も姿も知らない、本で繋がるその人を好きになる。古本屋の店主の話でその本の作者の名前を知り、この人物がいつ店にやってくるかを尋ねるが―――。
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Comment
2commnets
- くらむଳ
- PICOくらむさんコラボありがとうございますッ!!🙇♂️ いつもあんなにカッコイイお声なのに…くらむさんの女性役はホントに違和感が無さすぎて上手すぎて、いつも驚かされます…。 動揺する場面も、引き止めようとする場面もしっくり来すぎて言葉が出ないです。 最後のセリフの直前。香った金木犀の香りを懐かしみ、爽やかに振り返る。邦子にとって、これから先も忘れられない出来事、出会いであったことが感じられました。 天才のそれっす。いつも素敵な演技をありがとうございます。 邦子…もう貴方が邦子だよ…、 あぁ、切ねぇ…🤦♂️ 改めてまして、コラボありがとうございました!!🙇♂️