溜まった仕事を片付けよう【シノ】
NAZNA
溜まった仕事を片付けよう【シノ】
- 63
- 1
- 0
シノがキリエに仮赴任されるまではニフが1人で出張所を回していたのだ。確かにシノが請け負った仕事が全て自分に回ってくるとはいえ、ニフの仕事が戻ってきただけの話である。故に、出張所はそつなく進んでいた。…少し、いや、大分書類が散らばっていて、部屋が乱雑になってはいるが。
「流石先輩です!実は私、少し心配だったんです…ニフ先輩1人であれだけ沢山のお仕事大丈夫かなぁって」
あ!頼りないとかそういう訳じゃなくて!!と弁解しながらシノはブンブンと手を横に振った。
「あははぁ…えーっとですね…それがあながち間違いでもないんです…実はぁ…」
疲れきったニフの苦笑い。シノの胸に嫌な予感が過ぎった。ニフは出張所の扉を開けると、外へと連れ出す。
「………ゎー」
その風景に、思わず妙な声が漏れた。商店街の広場なのかもう分からない程、大量の落ち葉が辺りを埋めつくし、まるで森のようだ…。
「花祭での春風の儀式を舞ったのがすごく好評だったのは良かったんですが…どうもそれを春の精霊が自慢しに回ったらしく…。秋の精霊さんはいい方なんですが、真面目でプライドの高い方が多くて…」
花祭同様に、ハロウィンで木枯らしの儀式を執り行ったそうだ。それはそれは壮大に…
「あれからずっと皆さんに協力を願って掃除してるのですが、量がとてつもなくて…」
笑顔のまま半泣きのニフ。帰ったら仕事が溜まっているだろう…そんな事を船の上で考えていたが、まさか溜まっていたのは落ち葉だなんて…シノは静かに腕をまくった。
‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦
成功率は1/3です。選曲、アレンジ等の歌唱選択により、成功率が変わります。
Comment
No Comments Yet.