夢と葉桜

Puttyel-パティエル-

ポツポツ雨が降る薄曇りの空。 少しずつ肌寒くなってきたこの季節。 切な寂しい気持ちになるのはなぜでしょう。 🌟「じゃあね…！」 だんだん遠くなる背中を見つめながら 研修時代に作ったお菓子をひとつひとつ思い出す。 大好きなぱろろんはお菓子作りの旅に出ることになったのだ。 笑顔で見送っているつもりだが、少し視界は歪んで見える。 そっと差し出された社長の手のひらに乗り込むと そのままゆっくりと持ち上げられる。 😎「いっちゃったわね。」 🏵「…大丈夫！また会えるよ！ぱろろんのこと応援してるんだ♪」 😎「…そうね😊」 人差し指で頭をなでられると一筋の涙がこぼれた。 😎「さぁ！きなこちゃんには新しいパティシエさんと一流目指して頑張ってもらわなくっちゃね！」 🏵「うん！」 ˚°ºᵒ•♡•ᵒº°˚♢°ºᵒ•♡•ᵒº°˚♢°ºᵒ•♡•ᵒº°˚♢°ºᵒ•♡•ᵒº°˚ 『秋霧』 温かいわらび餅。 直径10cmほどの丸竹器に盛られている。 きめ細やかなきなこを振りかけて秋の霧を。 じっくり煮詰めた黒蜜をぽたっぽたっと垂らし雨粒を表現。 器の横には日本伝統の飴細工で繊細に作られた透明な和傘を飾る。 過去に想いを馳せながら ホッと温まるひとときを。 ˚°ºᵒ•♡•ᵒº°˚♢°ºᵒ•♡•ᵒº°˚♢°ºᵒ•♡•ᵒº°˚♢°ºᵒ•♡•ᵒº°˚ After story 社長からの1本の電話。 新人パティシエが決まったらしい。 わたしのデコレーション気に入ってくれるかな… 🏵「文奈ちゃん、よろしくお願いしまっす！」