バドン島にて
しちだ教育研究所
バドン島にて
- 22
- 0
- 0
「おはようございます!今回はバドン島への視察に御協力頂き、本当にありがとうございます!」
まだ星が空に煌めいている。夜と朝の狭間でニフの声が元気に響く。集まった参加者は皆一様に眠そうだ。
「私は残念ながら行けませんが…代わりに理事会員のレオさんと、キリエからはさとらさんが皆様に付き添います!どうぞ楽しんで行ってくださいね」
説明もそこそこに、ニフはキリエの門へと皆を導いた。そこには砂漠ドラゴンの竜車をひいたレオと先回りしていたさとらが立っていた。
「1人2人…うん、全員ちゃんといるわね?荷物は車の後ろに。狭いけどみんな詰めて詰めて!」
ワイワイと楽しそうに竜車に乗り込み、レオはやぁ!と声を上げて手網を引いた。
行ってらっしゃい…少し寂しげな笑顔で力いっぱい手を振るニフがあっという間に後方で小さくなって行った。
足の早い砂漠ドラゴンの竜車。ガタガタと揺れたがそれもまた楽しい。思い思いに時間を楽しんでいると、昼が来る前には港に辿り着いた。車から出ると、灼熱と陽射しと茹だる暑さ…。海鳥の声を聴きながら、暑さに耐えて待っていると、木製の大きな船が流れ着いた。
「ハーウェ!やほー!みんな。車酔いしてない?僕、あの竜車苦手でさぁ!…おー、みんな凄いね!だーれも酔ってない!なら船の旅もきっと大丈夫!!さ!乗って乗ってぇ!」
おおらかな笑顔で手招きする。船には軽食、バドンの魚料理とトロピカルドリンク。益々旅気分を盛り上げてくれた。
行っくよぉー!とアラタは船員の島民立ちに声をかけた。沢山のオールが船を押し進める。
海の生き物を眺める者、心地よい潮風と日光を楽しむ者、異国の料理を堪能する者、船の操作を体験する者、やっぱり酔ってしまいダウンする者…皆それぞれが新しい土地へと思いを馳せ、船と共に帆を張る。容赦ない太陽の陽射しに見守られつつ、ついに待望の声が響いた。
「ようこそ!僕の国へ。世界樹から離れた南国の島バドンへ!!皆様を心から歓迎しまーす」
‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦
長い船旅、お疲れ様でした。用意された宿に向かって下さい。バドン島の地図をお渡しします。
https://nana-music.com/communities/1123660
https://nana-music.com/communities/1123658
用意ができ次第、クエストを流しますので、しばしバドン島をお楽しみください…。
Comment
No Comments Yet.