#エスタシオン事務所
「あなたが、くれたもの。」
■真木田 花鈴:あいまいえいみぃ
■真木田 早月:いなり
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(早月)
触れたら壊れそうで
この距離をずっと守っていた
心寄せればあなたはその瞬間
消えてしまうと知っていたから
(花鈴)
あのとき私に灯った光は
いまも変わらず世界を照らしているよ
(二人)
あなたが手をかざす大きな星空に
私の瞳は映らなかった
どこまでも遠くを見つめるあなたを
(花鈴)追うはずの足はなぜ動かなかったの?
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「……か、花鈴」
「何よ」
「…………何も喋んないから、何でかと思って、」
「そりゃ当たり前でしょ、あたしから話すことなんて何も無いわよ。話さなきゃいけないのはあんたでしょ」
「う゛」
「あたしを生き返らせるってところもそうだけど、勝手にひとりで何もかも溜め込んで言わないままはいお終いお姉様ひとりで幸せに生きてねなんて許せると思ってんの?何様?はい、げろりなさいあんたの思ってることも過去も何もかも全部」
「…………でも、」
「何よ」
「……言って、花鈴がどう思うか分からなくて、怖いんだけど、」
「知らないわよ、聞かなきゃどう思うかなんて分からないでしょ。……まあでも、あんたの姉であることは変わりないんだし、さっさと全部言えば早いわ」
「………………ッ、」
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