【NPCクエスト】怒れる焔と親心
氣志團
【NPCクエスト】怒れる焔と親心
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業火の処理人、敏腕交渉人、焔の裏傭兵…。アグルを飾る次名である。その昔、裏世界に留まらず全ての人が恐れた地上最強の漢、アンウォールに拾われた、たった1人の彼の「息子」である。
彼の元で戦術を学び独自に改良を加え、アグルもまた、父の背中を追って裏の世界に君臨している。メキメキと頭角を現し、今でもこの世界のもう一つの顔を支えている。
そんな彼が最近非常に機嫌が悪い。いつもふざけた様にヘラヘラと笑みを浮かべているのに、常に臨戦体制時の面持ち。その睨みに目が合ったが最後、炎の餌食に…にはならないまでも、下手なことをすればタダでは済まないだろう。
ふざけていても、裏稼業の人間。一定の平常心と冷静さを持っていなければ生きていけない。アグルもまた、厳しい精神鍛錬を受けており、少しの事ではこんな愚かな態度は取らないはずだ…なのに何故?
呆れた貴方は窼に赴き、アグルの様子を警戒しながら問いただす。
「…クソ野郎が…」
「は?」
「俺の大事な大事なスノウが最近雄の猫又とつるんでやがんだよ!!あぁ!!俺の可愛いスノウに近寄りやがって!アイツは俺の娘みたいなもんなんだ!死にそうに弱ってた子供の頃のあいつを拾ってからずっと…ずっと…」
ヘナヘナと椅子に座り込み、窼に居ないスノウの餌皿を半べそで見つめる。その姿は嫁入り前の娘を持つ親父そのものだった。
「…分かってんだ。親父だって俺がこの世界に入るのを止めたんだ…。子供がさ…自分の手から離れて危険な道を行くって死ぬより怖ぇよ…死にそうな事なんて何度もあったのに、それよりもだぜ!?スノウだって…いつかは俺みたいに居場所を見つけるって頭じゃわかってんだ…でもよ」
震える手で煙草を掴む。
「人間、どんなに鍛錬したって、賢くなったって無理なもんはあんだよ!俺、聖人君子じゃねえもんさ!あー!くっっそ恥ずかしいけど頼むわ!俺のこのモヤモヤをどうにかしてくれよぉ…殴り合いでも、なんでもいいぜ?」
必死にあのニタニタ顔を浮かべて煙を吐く。弱さを晒すなんて初めて見る姿だ…さて、どう答えようか…。
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アグルのモヤを消してください。
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