【ジーグ営業クエスト】オーダーメイドツール
Mr.Children
【ジーグ営業クエスト】オーダーメイドツール
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武器のメンテナンスの為、キリエの詰所に出張しているジーグ。全ての武器を磨き上げ、新品そのもの、切れ味もお墨付きである。報酬を受け取り帰ろうとすると、門番が門の開閉に使う魔道装置が不具合を起こしたらしい。あらこれ手を尽くしているが、直る気配がない。
「退いてろ…トール頼む」
装置に触れた手からバチッと稲光が走った。ショックのおかげで装置は息を吹き返す。門番は深々と礼を述べた。…武器作り以外でこんなに感謝されたのって何時ぶりだ?と自分で笑ってしまった。
家に帰り、ドカッと椅子に座る。机には作りかけの武器と仕入れた宝石たち…。ぼんやり今日のことを思い出す。あの門番は雷を使えなかったんだろうな…面倒だよな、よく分かる…ジーグは思った。単一魔法使い故にあれこれと魔法を切り替える事が出来ない。呪詛を上手く使いこなす者もいるが、荷物が増えるし扱いもそれぞれで違う…ついつい魔法銃に依存している自分がいる。皆どうやって使えない魔法をカバーしてんだろうな…天井を見つめてぼんやり考える。目の端でトロリとした琥珀の光が見えた。…そうだ、これを作ってやろう…ゴソゴソとジーグは親友愛用の道具箱を取り出す。
「なんとお礼をして良いやら!それにしても素晴らしい技術…私もあやかりたいものです!」
あの時困っていた門番は休みらしく、代わりにみりんがジーグに対応していた。琥珀を媒体とした瞬間放電装置を壊れやすい魔道装置に設置した。
「…これで誰でも壊れた時に応急処置出来んだろ…わざわざ雷使いを呼ぶ訳にもいかないだろうからな。それにしても、魔法が何種類も使えるやつが羨ましいもんだ…」
呟くジーグにみりんが強く同意した。同じ単一同士、状況に魔法が合わない時の歯痒さで話に花が咲いた。
家に帰り、ドカッと椅子に座る。机には作りかけの武器と仕入れた宝石たち…。同じ風景…そっか…この思いは私だけじゃないんだな…石を手に取ってクスリと笑う。なら…
「呪詛屋よりももっとそいつに寄り添った専用の魔道装置や属性武器を作ってやったらいいんじゃね?」
そう…私と魔法銃のような。一息休んでから、ゆっくりと新しいサービスの宣伝看板を作りに立ち上がった。
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作って欲しい属性武器や道具を注文してください。
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