嵐の予感【NPC さとら】
NAZNA
嵐の予感【NPC さとら】
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訪れる新年。ハロウィン同様、今年1年の無事と生命の健やかな芽吹きを願い、キリエに咲き乱れる花を皆で愛でる花祭が催される。そこで春の主を讃え、暖かな新年を満喫する…
無論祭りごとと言えば、走り回るのがニフである。雑務を早めに終えて、花祭の手配と春の精霊達、巫女達と打ち合わせに大忙しだ。
昼食も早々に切り上げ、世界樹の麓、精霊が集まる高台へと向かう。
「…はぁ…はぁ…遅くなりました」
「いーえー。お疲れ様ねーニフちゃん」
花の色をした髪は下へ伸びるにつれ、本物の花びらと化している。穏やかな口調の春の精霊がにこやかに挨拶をする。ニフは跪いて敬意を表した。
「ふふ、他の季節の精霊は皆厳しいでしょー?でも、私達には気にしなくていからねー」
そうもいきませんよ!とニフは答えた。そして、いつものように今年の花祭の打ち合わせをする。
話の最中、いつもゆったりとした動きの精霊が急に立ち上がった。
「…そんな…えー…それは…」
どうしたのか尋ねると、精霊は説明しだした。
「実はねーニフちゃん…季節の主は何千年単位でその季節を司る神々が交代でその任につくのー。春の主もそろそろかしらと思ったら…次の主候補の神が今年から君臨すると宣言しちゃったみたいで…」
ふーっとため息を着く。自然界も中間管理職は厳しいのだなとニフは思った。
「全ての精霊と巫女達に挨拶に回るそうなのー。キリエは丁度花祭でしょー?その時に直々にお出でになられたいそうなのー…日にちってずらせるかしらー?」
目の前が真っ暗になるような気さえした。今更変更だって!!そんなの業務を抱えて一人でやるなんて無理だ!
「…で、私が呼ばれたと?」
「…い、以前、組合を取りまとめられたさとらさんなら…きっと祭の運営も可能かと…も、勿論謝礼と報酬は出すので!!」
そういうとカウンターから出てきてビタっと頭を下げた。
「無理を承知で花祭の運営をお願いします!!!」
沈黙の中、呑気な小鳥のさえずりだけが響いた。
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ニフの要望に答えてください。
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