【声劇台本】「漱石の猫 」一頁
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【声劇台本】「漱石の猫 」一頁
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興が乗ったので声劇も。
続き物らしいです。
part2→ https://nana-music.com/sounds/05469ea7
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初めて会ったのはあつい夏の日だった。
僕は、とてもあつくて
いっけんの家ですずむことにした。
「おじゃましますぅ」
女の人だ。僕をみるなり、
いやだいやだと
言ったと思ったら
こんどは、つまみだされた。
このひとは僕がきらいみたいだ。
だけど、なんとなく居心地がよくて
なんどもなんども、おじゃました。
そうして何度目かの時
_あの人に出会った。
そいつはこの家の主(あるじ)らしく
その人の一声で、
僕はこの家の一員になった。
「案外良い奴なんだなぁ。」
すうかげつか経って、
僕はよくあの人の側にいるようになった。
あの人はいつも難しそうな顔をしていたり
ひどくこわい顔をしていたり
僕が遊んであげたら少し笑ったりしていた。
人間は不思議だ。
お空のもようみたいにくるくる変わる。
僕にはそれがとてもおもしろかった。
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- Dina
- ⚡︎ TEMARU ⚡︎声劇もうまあああああああすきいいいいいい