玉葱
友人
玉葱
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「玉葱とって」
「嫌いじゃなかった?」
「涙が出るから嫌いだよ」
「話すのにも、泣くのにも、理由が必要なんだって」
結んだ髪が揺れる 穏やかな午後
「窮屈ね」という皮肉には
「そうだね」としか返せなかった
きっかけが欲しくて
なるべく大きいものを手に取った
ほら、また何かのせいにして
涙を流すんだろう
細い指を濡らした雫の
色を僕は知らない
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1commnets
- せかいかんこれが…。素敵なメロディ✨✨