バッテリー~其々の道~【前編】
台本「沙都琉」音楽「みわたか」主人公「OTこきあん」大リーガー「山ちゃん」
バッテリー~其々の道~【前編】
- 245
- 0
- 0
台本設定
高校時代、甲子園を目指しバッテリーを組んでいた二人。
ピッチャーをしていた友人は卒業後、プロになり渡米。
大成功を収めていた。
自分は卒業すると工場へ就職。時折、草野球をする程度で野球とは離れていると言ってもいい状態であった。
数十年後、子供は独立し妻と二人のんびりと日々を過ごしていた自分に突然、電話がかかってくる。あの友人からであった。
台詞
♦️OTこきあん
🔹山ちゃん
♦️いつもの場所で待ってて欲しい、話がある。
それだけ言って切りやがった、あいつらしいや。
思わず笑いが出てきた。
いつもの場所、よくキャッチボールをしていた土手だ。
ここでいいんだよなって思ってたらボールが!
思わず取ってしまったが
「危なっ、何考えてやがる!」
🔹「相変わらずうまいなぁ」
♦️はっははと笑いながら座り、横に座れとばかりに隣の地面をポンポンと叩く。
「んだよ、俺は野球なんてやってない素人だよ。
大リーガーのボールなんて取れたのは偶然だって」
横でモソモソとポケットをまさぐっている。5分くらいモソモソとやっていたか。
🔹「飲めよ」
♦️コーヒーを出す、しばらくコーヒーをすすりながら
他愛もない話しが続く。
高校時代の話、保育園の頃の初恋の話。
あっちこっちに話は飛びながらも時間だけが過ぎていく。
こんな話をしたいだけか?俺は思い切って聞いてみる。
「何かあったのか?」と。う~んと背伸びをしてから
🔹「引退しようかと思ってる」
♦️と、一言。
🔹「来月に引退試合を日本でやる。
お前にキャッチャーをやって欲しいんだ。」
Comment
No Comments Yet.