「空白を埋める」声劇台本
苑璃様()白火()
「空白を埋める」声劇台本
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「空白を埋める」声劇台本
『登場人物』
苑璃様と白火
⚠注意・台本を読んだ後のサウンドにコピペはしないでね。
大幅なアレンジもなしで。
[セリフ]
(白)
おはようございます苑璃(えんり)様
(苑)
おはよう、えっとお前は
(白)
白火(はくび)です
(苑)
そう、白火だったな
まだ霞(かす)んでいる部分が多いせいか思い出せぬ
(白)
無理もありません
あのような終わり方をされたのですから
(苑)
そうか、かなり無理をしたようだな
白火よ、私はあれからどれくらいの間眠っていた?
(白)
5年とひと月ほどでしょうか
(苑)
5年とひと月か、随分(ずいぶん)と時間がかかった
さぞ退屈であっただろう?すまなかったな
(白)
いえ、主人の帰りを待つのは部下の務めですから
(苑)
そうか
(白)
それに、待たされるのには慣れていますからね
(苑)
ほう、言うではないか
(白)
失礼しました
(苑)
よいよい
私にとってお前のいる場所が帰るべき所であるからな
(白)
なんと勿体(もったい)なきお言葉
(苑)
ゆえに私より先に死ぬことは許さぬ
(白)
それは、
(苑)
まさかできぬ、などとは言わんだろうな?
(白)
いいえ、たとえどんな無理難題であっても苑璃様の命(めい)ならば
この白火謹(つつし)んでお受けいたします
(苑)
うむ
その言葉、決(け)して忘れるなよ
《おしまい》
梅雨始め以来のいい感じの主従関係な話が書けました。
以下おまけとなっています。
ストーリー外
「苑、璃様?」
今にも消えかかりそうな声で主の名を呼ぶ
「馬鹿者、私より先に死ぬことは許さぬと言ったであろうが」
弱り果てた従者を抱える苑璃
いつもの冷静さは消えていた。
「約束したのに」
「そうだっ、それなのにお前はこの有様で」
「本当に申し訳、ありません」
一目で手遅れだとわかっていた。だから手の施しようがない。
そして優しく抱かれた腕の中で静かに眠りにつく。
たとえ神であっても死者を蘇らせることは禁忌である。
それでもやるべきことは一つしかなかった。
「もう少しだけ待っていてくれ。必ずお前をもう一度」
そう言うと神は姿を消した。
台本を読んだ後のサウンドにコピペはしないでね。
大幅なアレンジもなしで。
コラボ元に拍手をお願いします。
演奏者・レーニャ様
曲名・ad-lib piano BGM 藍空色
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