【ホラー台本 】「矛先」 前編
台本:グリリ BGM:しゅうまっちゃさん
【ホラー台本 】「矛先」 前編
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ホラー映画見たらホラー書きたくなった。
単純。
公衆電話ってホラーアイテムとして優れすぎてるよね。
以下台本↓
「あれ?」
部活帰り。すっかり日も落ち、いつものコンビニに寄ろうとした道すがら、十字路の一角にぽつんと設置された公衆電話。
その時はさほど気にしなかった。
しかし、いつそんなものが出来たのか。また見る度にボックスの中には1人の少女がいた事が頭の端でずっと引っかかっていた。
事の深刻さに気付いたのは、友達とコンビニに向かう際、例の十字路で「あの子いっつも電話してんだよ」と世間話程度の軽さで言った時、
「は? 電話? あの子って何?」
友達には、女の子どころか、公衆電話すら見えていなかった。
ーーあれは、俺にしか見えてない?
その時、電話ボックスの中の女の子がぐぐっと顔をこちらに向けた。
血だらけで潰れた顔面の中、こっちを見る白い眼球がやけにはっきりと見えた。
ポケットの中でスマホが震えた。
取り出すと画面には『公衆電話』と出ていた。
瞬間視界が暗転した。
気づくと俺は、あの電話ボックスの中で受話器を握っていた。
受話器の向こうからは、ザーーっという雑音とそこに混じって女の子の笑い声が聞こえた。
そして、
『見つけた』
遠くにいた女の子の声が、受話器ではなく耳元で聞こえた。
車の強烈なヘッドライトがこちらを照らした。
ボックスと身体が潰されたのは、ほぼ同時だった。
後編↓
https://nana-music.com/sounds/04c9dfdc/
#bgm #ピアノ #ホラー
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