【予告風声劇】桜隠しと、さよならと、

◆悠：◇千：

溶かして、散らしてしまえ 交わることなどなかった筈なのだから ────────── (雨音) ◇ 「君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな」 (鈴) ◇ 「お久しぶりです、悠くん」 ◆ 「僕らがはじめて出会ったのも、春だった」 ◆ 「人違いじゃないかな？君に会ったことないんだけど、」 ◇ 「間違えたりなどしません。だって悠くんは、私の恩人ですもの」 ◆ 「千(せん)と書いて、ゆき、か。綺麗な名前だね」 ◇ 「叶わぬ願いです。冬に桜は咲かないでしょう？」 (曲の雰囲気が変わります) ◆ 「どうして一緒にいてくれるの」 ◇ 「貴方に救われたこの命、貴方の為に使いたいのです」 ◆ 「僕にはよく分からないよ。この糸を手繰り寄せてみたら、千に繋がるのかな」 ◇ 「きっと、綻びに気付いてしまうだけですよ」 ◆ 「っ、知りたいんだ！どうして君が泣いているのか」 ◇ 「ねぇ、悠くん。貴方と織りなすこんな日々を、ひとは仕合わせと呼ぶのでしょうか」 ◇ 「どうか、知らないままで」 (無音) ◆ 「……千？」 (鈴) ◇ 「ふふ、みつかってしまいましたね、」 ◆ 「、その姿………、あの時の、！」 ◇ 「初めから結ばれていない糸でした。それでも確かに絡まっていましたから、」 ◆ 「桜隠しと、さよならと、」 ◇ 「愛させてくれてありがとう」 ◆ 「君のいない今日は、酷く冷たいよ」 ────────── ◆ 悠 ( はる ) ◇ 千 ( ゆき ) ［お借りした音源］ H/MIX GALLERY様より「Moment」 その他SEを 効果音ラボ様より On-Jin〜音人〜様より ────────── 貴方と共に在りたかった、ただそれだけ お久しぶりです、とわです。 今回のテーマは「鶴の恩返し」 恩返しなどただの建前に過ぎないんです、きっと。 春がくる前には書き上げたいと思っていたのですが、もう桜も散ってしまいましたね。ずっと挑戦してみたかった和風ものです。やっと、完成しました……！ すこし台詞量が多いかもしれませんが、ご了承ください。彼等に息を吹き込んでくださる方を心よりお待ちしております。 君が僕の前から消えたところで、何ひとつ変わらずに世界は廻っている。あれは幻だったのかと錯覚してしまうほどに。おかしいだろう？この日常が当たり前だった筈なのに、君のいない毎日をどう過ごしていたのかもう思い出せないんだ。君が隣にいないと、なんだか寒いよ。 ねぇ、今年の桜は去年より色褪せて見えるね。 #予告風声劇 #予告風声劇台本 #2人声劇 #声劇台本 #声劇 #台本 #掛け合い #とわの絵本