桜の木の下へ
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桜の木の下へ
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2月ある日の昼下がり。冬特有の強風に乗って、とある男性宅の窓を紙飛行機が叩いた。
「桜の木の下へ」
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(1:30)
○「私の手紙は届かない…よね…。でももし届いているのだとしたら」
●「なんだこれ、紙飛行機?」
○「捨てられちゃうかな…でも読んでくれるのだとしたら」
●「これ誰宛てだ?読んじまうぞ」
○「近場だといいな…遠いところだとして…」
●「病院? ・・・うわっ 遠いなおい」
○「時間はあるかな…」
●「暇ではあるが…」
(0:54)
○「わたし、目標ができたの。その日まで生きてやるんだ、って。外に出れるくらい元気になってやるんだ、って」
●(寒さが俺の肌を刺す。人の視線が俺の神経を逆撫でする。なにが俺をここまでさせるんだ…?)「はは、アニメの観過ぎだなこりゃ」
○「桜さん、私もがんばるから、いっしょにがんばろ」
●「4月の頭に嵐もどきの強風豪雨…。おいおい桜さんよぉ 俺頑張ったんだぜ? 頼むからくたばらないでくれよ」
○「私、行くよ。あそこまで。桜の木の下へ」
●「初めまして、信じてくれてありがとう」
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〇:病人の少女
看護師たちに「頑張ろうね」など言われるのが好きではなく、自分で一つの目標を掲げる。
はじめは半信半疑だったが、病室に返事が届いてから目標の日に向かって懸命に生きると決める。
●:ニートの男性
年単位で外に出てなく、手紙をきっかけに選ばれた者と思って外に出ることを決意する。
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『この手紙は捨ててしまっても構いません』
中を見てくださってありがとうございます。
でもこれは私の自己満足でしかありません。
それでも私の自己満足に付き合ってくれる方は、桜の木の下へ行きます。
○○病院〇号室より
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#二人用台本 #2人用台本 #掛け合い #台本 #まるひとの台本
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- NANA声劇界の貴公子 ペケペケコラボ先で失礼しました