【秋_25日_朝】加州清光
Hypericum
【秋_25日_朝】加州清光
- 23
- 9
- 0
#ひぺなな
【秋_25日_朝】加州清光
新しい審神者になってから間もなくして新刀剣をある場所で迎えた。名前は髭切で、源氏の重宝らしい。その髭切が来たせい…っていったら可哀想だけど、ある問題が起きた。
「おい、俺は許さんぞ!何故昨日顕現したばかりのやつを近侍にするというんだ!しかも鍛刀では無い!!」
…主は髭切を新しい近侍にすると言い出したのだ。
「新しい審神者になったんだからこのまま近侍も変えてしまおうと思って。だって余りにやりずらいんだもの」
「なんだと…?それはこっちの台詞だ!そもそも俺はまだお前のことを審神者だとは認めていない!!」
「そんなの知ってるよ。認めてもらえないから変えるの。信頼してもらっていない相手を近侍になんて出来ない」
「…もういい」
凄い勢いで長谷部は部屋を出ていった。…長谷部がすぐに新しい主に慣れるわけなんて無いと思ってたけどここまでだなんて。
「主…大丈夫?」
「うん、ありがとう加州」
「ねぇ主…。主はさ、もし前の主がこのまま見つからなかったらどうする?」
…答えは一つだと分かっているのに聞いてしまう。きっと俺も弱っているのだろうな。
「このまま審神者を続けるよ。そして、みんなで一緒に笑いながら前を向けるように頑張る」
"みんなで一緒に前を向けるように"…か。もしかしたら髭切を近侍にしたのもそういう理由からなのかな。でも、…そう思ったら不謹慎だって皆に怒られちゃうかな?今は主が帰ってくる程の喜びはないかもしれない…でも、俺は主は帰ってこないと思うんだ。
Comment
No Comments Yet.