君に伝えたかった たった一言
歌『奏汰』朗読『チェス』
君に伝えたかった たった一言
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素敵な歌×朗読でコラボをしてみました。
愛方が素晴らしくて歌だけで泣きそうです……泣きました……。
このようなコラボは初の試みでしたが、中々上手くいったのではないかと思っております!このような愛方を持って、私はとても幸せ者です!
ありがとう奏汰!!
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真っ白いシーツ
真っ白いカーテン
真っ白い──肌
そんな、とても綺麗で残酷な空間に、君は生きていた。
日に日に変わっていく、痩せ細る身体。
それに反して、いつもと変わらない笑顔を僕へ向けて。
僕の来訪を、心から喜んでくれる。
他愛の無い話をして、一緒に笑って、そんな日がずっと、ずっと続くと思っていて。
目を背けていたんだ。
何も言わない君に、僕も、何も言えなくて──。
初夏の風が、君の名のある墓石を撫でた
僕は何を君へ返せてやれただろう。
僕がもらったものは、ほんの少しでも返せてやれただろうか。
ほんとはわかってる、ほんとはわかっていた。
君が怖がっていたことも、君が笑顔でなんていれるわけがないことも。
言いたくないなら聞かないよなんて格好つけて
君に伝えたかったたった一言すら伝えられずに
もっと、もっと──生きて。
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