花麒麟
Nemisis Rabbit
花麒麟
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生ぬるい風が湿らせた
あのこの赤いほっぺたにも
いつしか誰かが愛のキスを
与えてしまうのかな
偶然なんてものは奇跡と
隣合わせの存在で
向かい風に揺れた前髪も
ふらついて私の邪魔をする
いつもの公園が今日は
なんだか寂しく見えてきた
少し前の自分さえも
他人のように思えてきて
目には見えない足跡が雨で
消えていくようで虚しかった
覚えのある匂いに誘われて
流れた涙に染みるよ
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