声劇「死神と少年」
台本 るん太
声劇「死神と少年」
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きっとその老人は人生を全うしたのだ。妻をもらい、子を授かり、孫ももらって、その天寿を全うしたのだ。
でも、そんな彼も夢があった。
宇宙飛行士。
その夢は、結局叶うことはなかったけど、人に恵まれ、愛溢れる生活を送り、時に忙しなく働いた、人生が送れた。
その最期、宇宙を見た時の彼の表情はまるで、少年のそれだった。
という想いを詰め込んだ、私の必死の老人ボイスっ!!
◆◇◆ セリフ ◆◇◆
へぇ、君は死神さんなんだ。
ってことは僕はもうすぐ死ぬんだね。
そっかぁ…。
ねぇ、死神さん。
僕ね、宇宙飛行士になるのが夢だったんだ。
地球を見てみたかったんだあ。
え、宇宙に連れてってくれるの?
死神なのに、優しんだね。変なの。
わあ、あれが地球なんだ。
今、僕だけがいない地球。
とっても綺麗だね。
死神さん、帰ろう。
僕は地球で生きて死ぬよ。
みんなと同じ場所で、あの綺麗な星で、みんなと同じように死んでいくんだ。
たとえ苦しむ事になったとしても。
あそこが僕の生まれた場所だから。
ねぇ、死神さん。
僕のところに来てくれてありがとう。
もういつ死んでもいいよ。
なんだか、疲れちゃった…ねぇ、死神さん…。
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