軒並みの幽霊少女 7話
のみみん
軒並みの幽霊少女 7話
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#BGM #悲しい #一人声劇 #二人声劇 #声劇
こりゃ1分半に収まらないですね笑笑
あ、台詞以外は無視して貰って構いません!
表現しやすい様にする為のものなので!
............
轟々と降り注ぐ雨の中、葬儀は行われた。
私は、ただひたすら埋められ行く父親の姿を見つめて居た。
ユキ「…………………………………」
叔父「……さ、ユキ」
叔母「……そうよユキちゃん、このままじゃ風邪を引いてしまうわ」
ユキ「……………………大丈夫だよ、おじいちゃん、おばあちゃん。パパは此処にいるもの」
ユキ「……パパは、今此処に、目の前にいるもの」
ユキ「これは、私のパパじゃない。私のパパは死んでなんか居ないもの」
叔母「……ユキちゃん…、お父さんは……」
ユキ「ーーうるさいッ!!」
叔母「……ユキちゃん」
私は叔母の肩を、力一杯掴む。そして、いつの間にか涙でグシャグシャになった顔で叫ぶ。
ユキ「どうしてみんな私の言う事信じてくれないのッ!? どうして、おばあちゃんまで私を信じてくれないの!? パパは死んでなんか居ないよッ!! 此処に居るんだよッ!?」
叔母「……ユキちゃん、私には、お父さんの姿は」
ユキ「……違う、違うよ。パパ…、パパぁ、パパぁ!! 苦しいよね、辛いよね、今出してあげるからッ!!」
そして、私はその埋められた土をふやけた爪で掘り返す。
叔母「ダメよ、ユキちゃん!! お父さんは、もう戻って来ない! やめなさい!」
ユキ「…パパ、パパぁ、パパぁッッッ!」
私は、叔母に止められながらも、何度も掘り返す。爪が剥がれ、血が流れても、ただひたすらに埋められた父親を助けるために、何度も掘り返す。
叔母「………………っ」
その時、私の冷え切った体が誰かの温かさによって包まれる。
ユキ「離して……、おばあちゃん…。パパがいるの……、パパが…死んじゃう……」
叔母「……違う、ユキちゃん。パパは、死んだの」
ユキ「……死なないよ……パパは約束したの…。…私と……約束…したの……」
叔母「……お父さんは、死んだの」
ユキ「……っ! …やめて…やめてよぉ!! 何でそんな嘘つくのっ!! みんなの方が嘘つきだよッッ!!」
叔母「ーーユキッッ!!」
ユキ「……ッ!」
ユキ「………うわぁぁぁあぁぁぁあ!! うわぁぁぁあぁぁぁあッッ!!」
私の流す涙は、雨が全て洗い流してしまう。
まるで、私が泣く事を否定するかの様に。
ただ、叫び声だけが存在する事を許された。
ユキ「ーー………嘘つき」
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