軒並みの幽霊少女 2話
のみみん
軒並みの幽霊少女 2話
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#BGM #悲しい #一人声劇
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母「早く貴方の顔が見たいわ。ユキ」
父「……ああ。きっと、お前に似た良い子になるに違いないさ」
母「それは困るわよ…。私なんかに似てしまったら…」
父「ははは。大丈夫さ。…例えどんな子であろうと、私達の子供である事には変わらない。だから、二人でこの子の将来を見守ろう」
母「……ええ、あなた」
ーー5年後。
ユキ「パパーー!」
父「お、どうした? ユキ。走ったら危ないだろ?」
母「こらユキ。パパはこれからお仕事なのよ。だから邪魔しちゃダメでしょう?」
ユキ「……んー。はい! 分かりました、ママ!」
父「ごめんな、ユキ。お父さんがもっと時間が取れればお前と一緒に遊べるのにな」
ユキ「ううん! ユキ、気にしてないよ! パパの事、だぁーいすきだから! えへへ!」
父「……そっか。じゃあ、パパも頑張らないといけないな」
母「そうですよ、あなた。だから、今日もお仕事頑張って来てくださいね」
父「ああ、勿論。家族で遊べる様に、もっと偉くならないとな、なあユキ!」
ユキ「うん! おしごと、頑張ってね! パパ!」
ーー2年後。
ユキ「………………あれ、ママは? パパ、ママは何処に行ったの?」
父「……ごめん…っ、ごめんな……ユキ。ママは…私達の手の届かない所に行ってしまったんだ」
ユキ「んー? それって、どこなの? ママなら、彼処にいるよ?」
後ろの棚を指差すユキ。
父「……ああ、そうだな。…ママは、いつも其処から私達を見て居てくれているな」
ユキ「……パパ? どうして泣いてるの?」
父「……ごめん……ごめんな…ユキ」
ユキ「……っ、ひぐっ。パパ……」
父「……私が…お前を絶対に幸せにしてやるからな…」
ユキ「…………………うん」
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