幻想月華クリスマス企画サウンド①
クリスマス四神の民ver①
幻想月華クリスマス企画サウンド①
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#声劇 #幻想月華 #クリスマス #イヤホンヘッドホン推奨
皆様こんばんは。
企画告知よりも公開が遅れてしまって申し訳ありませんでしたm(_ _)m
クリスマス企画サウンド1つめ公開です!
今回のクリスマス企画は4つの物語でできています!
1つめは四神の民達のクリスマスの前章となっています。
本編とは時系列が違い、真白が碧達に出会った後のお話となっています。
最後までお楽しみに頂けると幸いです(*´꒳`*)
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(朔)「はぁ、こんな時間まで仕事なんて……」
(岦成)「本当よねぇ……もう朝よ? 妖たちもいいかげんにしてほしいわ……」
(碧)「全くだよ……仕事を始めてから20時間以上たってるよ!?」
やっと朝日が昇り始め、辺りが明るくなってきた頃。
地面を覆う霜をサクサクと踏む足音が4つ。
榎 岦成と安倍晴明、そしてその弟子である月宮碧と鳥宮朔は、数分前にやっと仕事を片づけ、帰路についているところだった。
4人とも服に泥がついていたり、木の枝でも引っかけたのかすり傷や切り傷ができていたりして、見るからに疲労困憊と言った感じだ。
(晴明)「岦成、悪かったな、付き合わせて」
(岦成)「なぁに言ってるのよ。アタシたちの中じゃないの」
元々は、今回の仕事は晴明達が担当するはずだったのだが、たまたま通りかかった岦成が『こんなの3人だけで片付けられるわけないでしょ!? ちゃんと他人を頼りなさい!』とイケメンっぷりを発揮したため、急遽4人で片付けることになったのだ。
……そして、皆さんはもうお気づきだろうが、榎 岦成は俗に言う「オネエ」というヤツである。
晴明とは昔なじみであり陰陽師仲間なのだが、その晴明曰く『昔は……昔はこんなしゃべり方じゃなかったし、こんなクネクネした動きもしなかったんだ……』らしい。
(晴明)「何か埋め合わせするよ」
(岦成)「そんな……いいのに」
他愛ない話をしつつ歩いていると、急にひときわ冷たい風が足元をすり抜ける。
(碧)「っ! さっむ! あー、そういえばもうすぐクリスマスだね」
(晴明)「そうだ岦成。クリスマスの夜、空いてるか?」
(碧)「おおっ? 師匠が攻めてる?」
(朔)「……相手は一応男だけどな」
(岦成)「えっ!? な、何!? で、デデデデートのお誘い!? やだぁ、アタシたちにはまだ」
(晴明)「クリスマスパーティーでも開こうかと思ってるんだ。良ければ来ないか?」
晴明以外の3人の顔が途端に落胆のものへと変わる。
(碧・朔)「……えー……」
(岦成)「えっ、あっ、そ、そっち!? ああもうアタシの馬鹿!!」
(晴明)「? なんだその顔は……? ……で、来るのか?」
(岦成)「行きます! 行くわよ! 馬鹿!」
(晴明)「な、なんで怒ってるのかわからないが、とりあえず来るんだな。楽しみにしてるよ」
(岦成)「ええそうね楽しみね! もう!」
(晴明)「……だから何に怒ってるんだ……?」
地面を踏み抜くようにズンズン歩き出した岦成のあとを追うように、晴明もついていく。
(碧)「……師匠って鈍感」
(朔)「相手は、男、だけどな」
数歩遅れて弟子2人は師匠たちのあとを歩き出す。
(朔)「にしてもクリスマスか……」
(碧)「……プレゼント、あげたいな……」
霜を踏んでついた4人の足跡は、重なるように続いていた。
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