【声劇台本】桜花【コラボ用】
「 」×『 』
【声劇台本】桜花【コラボ用】
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舞い散る桜の中に在る君は
今も昔と変わらず綺麗でした
幼い頃に両親が死に
小さな村に住む祖父母のもとで暮らしていた洸
村には幼い子がおらず
祖父母が農業に勤しむ間彼は一人ぼっちでよく桜の木の所で時間を潰していた
そんなある日、彼は桜の木の下で綺麗な女の子に出会った
それから、二人で遊ぶようになった
高校生になった彼は家を出て寮で暮らすようになった
そして大学生になるとそのまま一人暮らしを始め、遠く離れた実家に帰るのはお盆や正月くらいだった
桜舞い散る春
久しぶりに帰ってきたのは、彼女の紹介と報告のため
互いに承諾を貰い、式の日程も決まり
祖父母を迎えに来た彼は、彼女にも報告する事にした
・洸(ヒカル)
桜花に出会ったのは8歳の時
当時は学校でもあまり馴染めず、祖父母にも言うことが出来ず、唯一彼女と過ごす時間が心安らぐ時間だった
彼女の事は、桜の木の近くに住んでいるのだと思っていた
・桜花(オウカ)
村から少し離れた場所に咲く桜の木の化身
唯一咲く巨木で昔から見守っている
長い時を経ることで姿を得た精霊
よく来ていた寂しそうな彼のために姿を表した
不審に思われないよう彼にあわせて姿を変え、正体を悟られないように気を付けていた
洸が来る2、3日前に雷が落ち、消える寸前だった
洸をとても大切に思っており、その想いは恋情に似たものでもあった
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
洸→「」
桜花→『』
『何年ぶりかしら
こんな夜に来るなんて
珍しいわね』
「今日は
お別れを言いに来たんだ」
『…どうしたの、急に』
「僕、結婚するんだ」
『…そうなの…
…どんな人?』
「明るい人だよ
ころころと表情が変わる人でね
一緒にいると、
僕も暖かくなるんだ」
『…そう
おめでとう』
「ありがとう
…元気そうでよかった
この間、雷が落ちたって
聞いてたから」
『この木に落ちたの
何とか咲いてるけど…
もう、長くないわ』
「…そっか
綺麗だったのに…」
『…夜道は暗いんだから
もう帰りなさい』
「そうだね
じゃあ、帰るよ」
『…ねえ、最後に聞いていい?』
「何?」
『貴方は今、幸せ?』
「うん
幸せだよ」
『そう…よかった
幸せにね』
「うん、君も
元気でね」
『……
幸せそうでよかった
伝えなくてよかった
…最期に
…会えて、よかった
……さようなら、洸
かけがえの無い時間を
…ありがとう……』
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
今回は余裕がある
…かもしれない…
アレンジ、アドリブご自由にどうぞ
桜は異称『夢見草』というそうです
闇が包む中、月影に照らされ
風に誘われるまま優雅に舞い踊る
幻想的な花
その妖しさ故に、畏れられるモノ
その光景はもしかしたら
夢なのかも知れません
あなたは何を見ますか?
#台本 #声劇
#鑑賞 #BGM #青オリジナル
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3commnets
- のん︎☺︎@声劇垢お借りしました!
- 彩葉コラボ先でお借りしました!
- toshiお借りしました!