ALICE IN WORLD END 序幕第一章
【作者】uni【読み手】貴方
ALICE IN WORLD END 序幕第一章
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それが如何に正しかろうと
証明しゆる物が無ければ
それは〝正しくない〟のに
とある人物の日記[|独白《ひとりごと》 1冊目]より一部抜粋
※ここから朗読スタートです
◇◆◇
彼女が来てから、全てが狂った。
彼女を余所者(よそもの)として招いたのは、単なる気紛れだった。
漫然(まんぜん)と刻(とき)を過ごす彼等への刺激にでもなればと思って招待した、ただそれだけのこと。
……僕達が居る世界はどの世界とも微塵も交わらずに、極めて並行して存在しているが故に、誰にも認知されないでいた。
彼女が居た世界の言葉を借りて云えば、此処は可能性の領域で存在さえも不確かで曖昧ーーーそれがこの世界だ。
此処には雁字搦(がんじがら)めに縛られた法律も息苦しくなるほどの秩序も無い。
「視線が絡んだだけで殺り合うのは御法度」という最低限のルールがあるくらいで、あとは無秩序な無法地帯もいい所。
そんな世界を見たら〝余所者〟はさぞかし面白可笑しい反応をして、彼等を退屈の渦から掬いあげてくれるんだろうなと考えたんだ。
性格が悪いと言われても別に構わない。
退屈は人格(ひと)を腐らせる。
そう、〝余所者〟なら誰でもよかった。
彼女でなくてもよくて……それが、彼女でなければよかったのにと思う日がくるのは少し先の事だった。
◇◆◇
他サイトで連載予定の創作小説の《誰にも語られる事のない空白》の一部です。
これは、不思議の国のアリスを題材とし、けれど全くの異種として成り立つ(予定)の愛と狂気と純粋さに塗れた物語。
少しでも興味を惹かれた方は、拍手を……。
※本文中に言い回しが諄い箇所がありますが、仕様ですのでご了承願います。
(需要の有無の確認です。需要無さげなら、続きは投稿しません……|д゚ )
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#コラボ用
前のアカウントに入れなくなったので、また最初からの更新です|ω・`)
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