1度だけのチャンス( 朗読 台本)
読み手 あなた 書き手 ミチル猫
1度だけのチャンス( 朗読 台本)
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電車の中でその人は気分を悪くし
胃の中の物を吐き出しその場に倒れ込んだ。
車内に人は居たが誰一人助けに行く人はいなかった。
僕は自分に出来る事はないかと
ハンカチ等の何か撒き散った物を拭けるものを必死で探していた。
結局見つけられず僕は探すのを諦め勇気を出してその人の元へ駆け寄ろうと立ち上がった。
その瞬間電車が止まる。
駅員に抱えられて電車を降りるその人。
それを何もできずただ立ち竦み眺めているだけの僕。
助けに行かない他の人達を酷いと思いながらも自分も結局はその中の一人なのだと気付き嫌気がさした。
ハンカチなんて本当はどうでもよかったのだろう。
自分は一応何かしようとした。
そう自分に思い込ませる為の行動だったのだと思う。
それに気付いた時にはすべては終わっていて悔しさだけが胸の中を駆け巡った…。
たった一回しかチャンスのない事がこの世の中には沢山ある。
そんな場面に出くわした時、踏み出せる自分にならなければ。
悔しさを咬み殺しながら僕は心の中で何度もその言葉を繰り返した。
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ヒーローになりたいとかそういう意味ではなく、
ただ力になりたかったと願う気持ち。
素敵なBGMありがとうございますฅ^•ω•^ฅ♪
電車内BGM
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