〈第5話〉ゴシップは程々に【後編②】
台本:由季 BGM:『海中洞窟』MATSU様 イラスト:MΔWΔTΔ様
〈第5話〉ゴシップは程々に【後編②】
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莉乃「…アリスティアさんも助けてくれたんですね……お礼言わなきゃ」
シャルロット「しばらくは話せないわ。お仕事中なの」
律「仕事って……ジャーナリストの?」
シャルロット「えぇ。」
アレン「…こうなったあいつは意地でも動かねぇからな。俺たちはなんか食べに行くか。その間に終わってるだろ」
シャルロット「…そうね。ここはアリスティアに任せて、気分転換しましょう?」
莉乃「すみません……」
アレン「謝るな。莉乃が無事でよかったよ。」
アレンは莉乃の頭をくしゃりと撫でる
莉乃「!」
莉乃は再び目頭が熱くなった
死を悟った瞬間の、優しい香りや温もりを思い出す
アレン「それに、車相手に動けないなんて普通だろ」
律「!」
その言葉に、律は心が軽くなった気がした
シャルロット「そうよ。気に病む必要なんてないわ。あの2人が人間離れしてるだけ」
アレン「え」
シャルロット「なに?」
アレン「……怒ってる、のか?」
シャルロット「当たり前でしょう!莉乃ちゃんを助けるためとはいえ、あんな危ないこと…!アレンまで居なくなるのはいやなの」
アレン「………シャルロット」
シャルロット「アリスティアもそうだわ……平気な顔をしてたけど……少し手が震えてた。2人は背負いすぎよ……」
アレン「………悪かった。……あとで説教はいくらでも受ける。」
シャルロット「……絶対?」
アレン「絶対。」
シャルロット「……それならいいわ」
★「(シャルロットさんって、怒ると怖いな)」
莉乃「………アレンさん」
アレンのシャルロットを見る眼差しが、莉乃はずっと見ていられなくなった
シャルロット「ほら、行きましょう?」
アレン「あ、その前に荷物を置きに行ってもいい、ですか?」
シャルロット「なるべく早くね?」
アレン「はい!喜んで!ほら、律!お前も手伝え!」
律「………え、ちょっと!」
アレンは律を引き連れて荷物の方へ走り出すのだった。そんな2人を寂しげに見送る莉乃
シャルロット「莉乃ちゃん。…そんなに自分を責めないで?アレンも言ったけど、車相手に動けないなんて誰だってそうよ」
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