浦島坂田船
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浦島坂田船
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おぼつかない足取りだって 幾夜ほど昔だろうと
愛しくて覚えてしまった 運命は斯くも在るか
いつまでも いつまでもと 袖を引く夕間暮れに
風そよぐ髪と まだ慣れぬ白粉
傷つくほどに愛撫しよう 忘れないように
この指先でふたりを 書き残すほどに 強く触りたい
「君が望むのであれば俺は抗おう」
今宵夜が明けずとも 君の傍に居たいんだ
この世では許されぬ 逢瀬と契り
愛を哀と見間違わぬように 明かし尽くす月影よ
玉響な命を今 照らしておくれよ
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