こちらのサウンドは #えとわれ の非公式です
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🧡 🥩×🪷 💚
🪷…ヴィンチェンツォ・プルトーネ・スピカ
🥩…ロア・ベート・ヴァンクール
🔭…二人
🪷
薄ら寒い暗がりで
あなたとふたり血のめぐる音だけ言葉で
どこまでも飛んでいけるような
🥩
そんな万能感と焦燥のブレンド
嫌悪繰りかえす波に似た時間を
数える意味は見当たらないね
🪷
ぼくら翼を折りあって今さ
信じあえた気がしてたんだ
🥩
答えを出せば もう戻れないから
膝を抱えてここにいようよ
🔭
ダークルーム ダークルーム
プロブレム ぼくらはここで
満たされてるはずだったなのに
🔭
光も刺激も無くしたこの部屋で
傷つかずにいれば
🔭
喜べなくてもよかったのに
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
夜のしじま、寝静まって死んだように目を閉じる生徒たちの中で二人だけ、宝石のような目を光らせた。真暗な闇の色と似合いのアメジスト、月明かりのような黄金に輝くトパーズ。けれど宿る感情だけは逆さまに映って曖昧。
トパーズが細くなる。月光のように伸びる視線の先、血の気のない真白な指先が奇妙に曲がっていた。何かに縋るように丸まっているのに、しかし凍るような虚空の冷たさしか掴めていないことが奇妙なのだと思い当たる。アメジストはどこまでも大きさを変えることなく穏やかなるままトパーズを見ていた。
「嗚呼。嫌いだ、そういうところが」
寒い寒いとぐずって駄々を捏ねる他の子どもに自らの毛布を渡して、ありったけの服を貸してやった、だからその手元には凍える指一つまともに温めるための物すらないのだ。駄々を捏ねた子どもは過剰なぐらい着込んで星の彼方に意識を飛ばしている。
それが酷く不快だと、言葉にするまでもない苛立ちがますますトパーズを輝かせる。
「ええ、でも貴方が一緒に居てくださるのです。こんなに素敵な夜がありましょうか」
「おや?同室だったことに今気がついたのか?いや、寒さで脳が縮んでるのかもしれないな」
「ふふふ。」
少し苦そうに笑う瞼の裏にアメジストが隠れた。彼の言わんとすること、それから苛立ちの理由がありがたく、申し訳なかったから。
もう一度アメジストの色を輝かせて、今度こそ子どもらしく、幸福な顔で笑う。
「冬の最中に私は気がついた、私の中に不屈の夏があることを。貴方がいる夜はどれも素敵です。ああ、でもこのように寒い日には、どうしようもなく胸が温かくなってより愛しく感じるのです」
慈愛に溶けたアメジストがじりじりとトパーズの瞳の周りに薄くはる皮膚をなぞる。
また先ほどと同じように細まった瞳の意味は知らない。それでも、ただ無言で防寒具を投げてきたその優しさだけは真実。
傷つくことも、あるいは、夜の闇の恐ろしさや静けさまでもが何事もない平穏であると、そう錯覚してしまいたくなる夜の一片。
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